*ペット拾いました
※もしも悪魔じゃなく動物だったら(擬獣化)
「アクタベさん!見てくださいよ!」
仕事帰りのある夕方の事。
突然、助手の佐隈に嬉々として裾を引っ張られ、気がついた。
電柱、箱、視界にチラつく生き物。
このパターンは、もしや。
「…捨て猫か?」
別に芥辺に動物愛護精神があるわけではないが、気にはなった。興味によりその生き物の一匹を抱き上げた…と思ったら、ビタンと痛々しい音を響かせる。
「猫ではなく、犬でしたね。なんかブサイクな。」
相当顔が勘に触ったのだろう、冷静な佐隈と違い、芥辺の額には無数の青筋が浮かんでいた。
芥辺に持たせては確実に潰される。潰れた犬モドキと、先ほどの片割れの姿を見て怯えきったペンギンを手に、帰路へつく。
「アクタベさん、その…事務所で飼ってもいいですか?」
「さくまさんの家で飼えばいいだろう。」
ダメ元であったが、返事が早すぎやしないだろうか。
表情は佐隈からは見えないが、相当イヤそうな顔をして嫌悪感を露わにしている。
「ペットはダメなんですよ。」
「じゃあさっきの場所に戻そう。」
「動物愛護の精神はないんですか!?」
「だって動物に見えないし、可愛くない。」
そんなことを言ってはいるが、可愛いかったとしても彼は同じ行動をとったであろう。
確かに動物らしくはないが、見た目は動物みたいであるし、害はなさそうではある。もし、害があるとしても芥辺より怖くはない気がしてしまう。
「私が世話しますから、ね?いいですよね?」
「もし部屋で粗相をしたら速攻叩き潰して追い出す。それでもいいか?」
「この子たちに何の恨みがあるんですか。」
もう大丈夫ですよ。
ペンギンの頭を撫でてやれば、ピイと高い声が返事のように上がった。
++++
ネタメモ:
ペット(普通の動物)
→喋れない(意識はある)
CP未定(黙ってればさくべーになるよ)
※続いたら、のお話し
条件つけるだけで、魔界の姿に戻せりから楽なんだ
12.7.20
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