*甘い
※義兄妹パロ
※芥辺視点
義妹に出会ったのはいつだったか。
始めは有力貴族であり、強大な力を持つ為に言い寄り近付いてきたのかと思ったがどうやら違うようだ。ベルゼブブ家の御息女と聞いてはいたがとんだじゃじゃ馬。口も悪ければ常に冷淡と、可愛いところなど何一つとしてない。
苛立ちが増したが、一族の親密度関係も増した。望まぬままに義兄妹となったまでは百歩譲ってもいいとしよう。
「お前、また変な男に目をつけられたようだな。」
「どこから聞いたのです、そんなこと。」
嫌そうな面構えを張り倒してやろうかと思ったが、さすがに止めた。女を本気で殴るのは流石に気が引ける。聞こえてきて嫌な気になるのはこっちだ、とだけでも言ってやりたい。
「ルシファー…と言ったな。あのガキに何もされてないか?」
「近くで酸素を吸われました。」
「お前のグリモアを持つ人間を教えろ。取り返してやる。」
「なんでいつもそのように話が跳躍するのです!い、いいですよ……」
遠慮というより疎遠だろう。未だ警戒して縮まらない距離に溜め息が一つ。
「そろそろ警戒しろ。自分の年頃と容姿に自覚を持て。」
「兄のようなこと言わないでください!」
"兄"のようなこと?不服でも"義兄妹"だろうが。言わずともそのようなことはわかっている。目も合わせ辛いと泳ぎ、意味を持たない単語が漏れる。
「なにが言いたい。」
「私は、アクタベ氏が……」
やっぱりいいです。
赤く染まる頬は、年頃の娘そのものだった。
++++
補足はしません、お察しください(^p^)
11.11.25
[ 42/174 ][*prev] [next#]
[目次]
[しおりを挟む]