*アメとムチ
※アクベル義兄弟パロ
※ベルゼブブ視点
義兄上は厳しい方だ。自らに対しては知らないが、他人に対しては滅法厳しい。
「ベルゼブブ。」
人間で有名で魔王と謳われるバールが我義兄、芥辺。その威圧は同種の悪魔であれども震え上がらせるには充分である。
「またヘマをしたらしいな。」
「…いいでしょうそんなこと。」
「よくねえよ。悪魔の品格が下がるだろうが。」
人間界でヘマをすると、どこから聞きつけたのかいつも叱りにやってくる。別にヘマと言っても、仕事でヘマした覚えは一度もない。"契約者と縁を切ること"、それが出来ないことを義兄は"ヘマ"と呼ぶのだ。
「私は兄上とは違うのです。…グリモアさえなければあんなクソ女……」
「テメエの頭は何のためについてるんだ。中は空っぽなのか?あぁ?」
胸ぐらを掴まれ、叩きつけられ、衝撃で脳が揺れた。最強の名に恥じぬ力には到底抵抗など出来るわけがない。器官の圧迫に咳き込み生理的に涙も浮かぶ。それでも、そのようなことで手加減する心優しい男なら『崇高なる王』など言われ恐れられるハズがない。
それなら抵抗しても無駄だと体の力を抜く、なんてことのない日常だ。
「早く縁を切れ。」
「…なら兄上が来てください。」
「自分でなんとか出来るんじゃねえのか。」
「……」
黙り込んだことで興味が失われたのだろう、ゴミのように投げ捨てら酸素の循環が始まる、いきなり大量な侵入者に大きく咳き込むが、心配は勿論されないしされるのも気色悪い。
「もういい。テメエは動くな。」
背中から伝わる熱は、暖かい。
++++
一応ずっと一緒にはいるが、トイレに行った瞬間に誘拐される、よんアザクオリティ
バールにしたのは補足、いや趣味として語ります(・ω・)
アクタベさんはサタンじゃないよ、ライバルいなさそうだもの(・ω・)
11.11.24
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