「僕が君のものになるってことかぁ。」
「嫌ですか？」
「ううん。だってそれって、君も僕のものになるってことでしょ。」
「あなたが私のものになるってだけですよ？」
「だからだよ。僕にとって君は唯一絶対になる。名実ともにね。」
「はぁ。」
「そうなれば、」
「そうなれば？」
「君は僕から離れられなくなる。」
「……自意識過剰、なんじゃないです、か。」
「そうかなぁ。」
「……。」
「まぁ、それでもいいよ。君に求められた事実だけで幸せだし。」
「相変わらず、前向き……ですね。」
「君にだけね。」
優しい微笑みの割に、その目だけは鈍い色だ。ぎらぎらと、欲深い。
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没のやつ。
mae/◎/tugi