■■わをん様提出
■跡(20140421)
枯れた涙のあと
ぬくもり残る布団
君の匂いを感じる部屋
机の上の手紙
蓋をしたカレー
お揃いのアクセサリー
濡れたままのバスタオル
瞼の裏の面影
君の声が聞きたいのに
もう後ろ姿しか思い出せないの
(独りの夜に慣れてしまった)
(哀しいけど、あの頃を思い出すことが出来なくなってしまったの)
■交(20140421)
偶然の偶然
絡まる赤い糸
定期、落としましたよ
7:52発の快速電車
アイコンタクトは突然に
目印は3号車の2番目のドア
やたらと君に会うのは勘違いじゃないと思いたい
平行線は交わらない
すれ違いラバーズ
二人で同じ道を歩こう
(恋愛は別々の道だけど、結婚は同じ道なんだって)
(君の人生と重なればいいのに)
(交錯した気持ちはやがて一つになるの)
■真(20140515)
これは夢なのでしょうか
丸裸にしてあげる
見え透いた嘘ならお断り
ほら、目が泳いでいますよ?
握りしめたそれは温かかった
頬を抓ってあげましょう
とある名探偵も言っている
晒けだしてよ剥き出しにしてよ
僕が受け止めてあげる
僕はピエロ。
(どんな姿でも、君は君さ)
(上っ面だけが好きなわけじゃないよ)
(嵐が吹き荒れる心を、誰も知らない)
■和(20140607)
指先でつながる
背中合わせの恋人
暗闇に溶けていく
だって以心伝心だもの
君が笑ったら僕は幸せ
爪の垢ください
涙さえも愛おしい
僕の半身
君は精神安定剤
なんでもないこの日常が幸せ
(なにもかも溶けてしまえ)
(そうすれば君とひとつになれる気がしたから)