「ありゃ駄目だ。
あいつらに未来はねぇ」
その言葉が、その年の私のワーストランキング1位の言葉であった。
その言葉を言ったのは私と同級生の東君。
まぁ、彼も良い人なので悪気があって言ったわけではなさそうだが……。
それでも、私は許せなかった。
その言葉を聞きながら、苦笑いをする一年下のクリス君。
うん、さわやかである。
まぁ、とにもかくにも、
私は今、その一年生たちの練習相手になっていた。
*
「あざしたっ!!」
よく聞き取れないけど、その時はそう言っていたと思う。
たぶん……。
私は特別、上手いって訳ではないけれど
中学時代は野球をやっていた。(万年補欠だったが)
だから、こうして選手たちの練習の手助けをしていた。
挨拶をきいて、私は野球日誌をかきはじめた。
最近になってからというもの、結城君のバッティングが日に日に
良くなってきたように思える。
「何か、秘策でもあるのだろうか……」
私はそんな事を考えながら、日誌を片づけ
後輩マネと一緒に片づけをした。
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