「純君、恋は盲目ってどういう意味?」
「え、恋は盲目ですか?」
純と学校へ行くときの事である。
私は昨日見た、携帯小説に書いてあった『恋は盲目』の意味が
よく分からなかったので、少女マンガ好きの純なら知っているだろうと聞いた。
「そ、それはッスね……。
あぁ、えっと、その……。
まぁ、直入に行ってしまいますと」
純はそう前置きをした。
「相手のいいところしか見えなくなってしまい、
悪いところが見えなくなってしまうんですよ」
純は丁寧に教えてくれた。
「へー……。
そうなんだ、ありがと!」
私は言った。
よし、御幸に聞いてみるか。
*
「え、彩花さん。
もしかして恋ってしたことないとか?」
「御幸君、バカにしてるの?
恋の一つや二つ。したことあるっつーの!」
私は御幸の言動にイラつきを覚えた。
バカにしてんのか、こんちくしょう。
「アハハ、ですよねー。
まぁ、でも……これでようやく分かりましたよ。
彩花さんが何故こういう事になってしまったのかを」
「え、どういう事?」
「じれったいという事です。
とにかく、作戦会議を始めましょう」
「は?」
その日の私は御幸についていけなかった。
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