私は家に帰っても、あの光景がフラッシュバックをして
思い出させる。
そのたんびに頬が火照る。


私だけ意識してるんだ。
哲也君はそういう所は天然だって聞いたことあるし……。


「はぁ」
憂鬱だなぁ。
私は恋をしたとしても告白はしないのだ。
だから今回も……実らない恋になるんだろうな。


「告白出来たら」
きっと、悔いは残らないんだろうな……。




*




「あ、彩花先輩! 
 もうそろそろ氷無くなっちゃいそうです」

「あ、貴子ちゃん……ありがと。
 じゃあ私行ってくるね、タオル宜しく」
私は重い腰を上げて言った。

「先輩、今日元気ないですよ?
 もしよければ相談乗りますよ?」

「え、あぁ、良いの良いの。
 わたし低血圧だからさ」
後輩に気を遣わせてしまった。
なんてこった……。
相談にのりますよ? なんて言われても、あなたの同級生が気になってて……。
なんて言えませんよ。


「そうですか? なら良いんですけど……」

「うん、ありがとうね。
 じゃあ行ってくるよ」
私はそういうと、氷置き場までかけた。



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