【寒天問屋】


お里



 その日はあいにくの雨であった。

 お里は物干しから慌てふためいて洗濯物を取り込んだ。後ろから善次郎が声をかけた。

「手伝いまひょか。お里はん」
「遅い!」
「……すんまへん」
「早う早う」
「わっ。誰かの褌踏んでもうた」
「阿呆ッ。番頭はんが洗い直してや!」

 すべて取り込み終えると、二人は並んで畳に脚を投げ出した。

「とはいえ、助かりました。番頭はん。おおきに」


女衆のご機嫌アップ↑
善次郎の信頼度アップ↑
善次郎の体力少しダウン↓


 





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