【寒天問屋】


売上



 日がな一日算盤と首ったけ。番頭が店番をしていると、暖簾を掻き分け客がやってきた。

 善次郎はハッと顔を上げて、その人を出迎えた。

「あっ。これは毎度おおきに――」






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