関係の始まり




これはキスだけの関係の番外編です。
先にそちらを読むことをオススメします。





「苗字、放課後理科室に来い」
「…は?」




久しぶりに授業にでると、突然そう言われた。
理由はなんとなく…というか確実にわかってる。
先日伊達先生の授業をさぼったからだ。

どうせ説教だろう。
そう思って行ったら、
…案の定説教だった。




「アンタ、卒業する気あるのか?」
「…ありますよ」
「単位やばいぞ。realに」
「わかってますって」




伊達先生の授業が嫌だとかそういうわけではなくて、
一番だるい時間に伊達先生の授業があるのが悪いんだ。
おかげで週一回しか伊達先生の授業にはでていない。




「俺も昔はやんちゃしてたから説教とかしたくねえが…」
「してるじゃん。今。なうで」
「まあさぼりたくなる気持ちもわかる」
「じゃあ多めに見てくださいよ」
「俺は頭よかったから卒業できたけど」
「自慢かよ」
「お前勉強できねえだろ」
「教える方が下手なんじゃないんですか」
「お前が授業でねえからだよ」
「それは時間割が悪いんですよ」
「Ahー、たしかに昼の後の時間はだるいな。俺もさぼってた」
「ですよね」
「授業でても寝て終わるしな」
「それで先生に怒られるなら最初からさぼっちゃえって感じですよね」
「そうなんだよなー。んでたまにでると説教だしな」
「そうそう」
「まあ今その状況なんだけどな」
「…確かに」




話しながらおかしくなって少し吹き出しそうになった。
なんで説教してる先生と共感しちゃってんだろ。
話もだんだん盛り上がってきて、説教どころじゃない。




「っと、説教中なの忘れてたな」
「…だと思いました」
「まあ、授業はちゃんとでろよ」




最後だけ教師らしいことを言っても逆におかしい。
さっきまで散々なことを言ってたから余計。

しかも今は眼鏡かけてないのに(いつも授業中はかけてる)、
秀才がやるような眼鏡をくいっとあげる動作をした。
…もちろんそれは空振りで。




「ブッ」
「……笑うな」
「いや、笑ってな…っ…あはは」




堪えきれなくて笑いだすと、急に伊達先生は真剣な顔になった。

やばい、怒らせた?

そう思って笑うのをやめると、急に顔が近づいてきて…


そして、唇が重なった。

触れるだけのキスは本当に一瞬のことだった。




「え…」
「……?why?」
「いや、なぜって…え?」
「Ahー…sorry」
「だからって謝られても…」
「なんか苗字の笑った顔見てたら急にしたくなった」
「なんだそれ」
「ていうかお前笑うんだな」
「失礼ですね」




めったに笑わないけども。
たまには笑うよあたしだって。




「お前、笑ってた方がいいけどあんま笑うな」
「は?」
「男子には特に笑うなよ」
「別に笑わないけど…。なんなんですか」
「俺は独占欲強いんだよ」
「?」




政宗先生はそう言ってニヤリと笑った。

よくわからないけど、…別にキスは嫌じゃなかったな。




関係の始まり

(ねえ、なんでキスしたの?)



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余計わからなくなった(^p^)
きっと政宗先生は主人公のキュートなスマイルにハートをゲットされちゃったんですね。((ごめんなさい


御拝読感謝!
20120818 どんぐり





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