朝から、頭が痛い。
ズクズクとえぐる様なそんな感じに。
しかも耳鳴りでキンキンしてるからさらに痛くなる。

あぁ、もうだめだ。なんて思い歩いてる足をとめる。
それにあわせて一緒に歩いてた赤也の足も止まる。



「大丈夫ッスか?名前先輩」
「あー全然平気、だよ」


嘘、めちゃくちゃ痛い。
首が固まって肩こりも酷く感じる。もう肩を揉む手すらだるくて疲れる。
でも手を止めると気分は悪くなってくるし、もうなんなの。
急な頭痛にイライラしながら赤也に答えるも赤也の心配そうな顔はそのままだ。
その顔に「本当に大丈夫だよ」と無理に顔を緩ませて笑っても余計に顔がゆがむ。



「保健室、いきましょーよ」
「だから嫌だってば」


さっきから赤也は保健室に行こうと私を進めてくるが、私は行く気がまったくない。
だって保健室の先生、嫌いだし。どうせ「それぐらいなら平気よ」とか言って追出すし。
前それで熱出してるのに教室に戻らされて吐いてぶっ倒れたんだよね。
本当、そんな先生が保険の先生でいいのか分からない。



「何で嫌なんスか?」
「先生が嫌いだから。」


そういえば赤也は「そういえば前にも聞いたッスね」と苦笑いした。
うん、私も前にいった気がする。
私は偏頭痛もちで結構頻繁になるから、赤也と偏頭痛の時に会う事もよくある。
そのたんびに保健室を勧めるから、毎回のように説明してる気がする・・・記憶力悪いよね。本当に

あ、痛い。だめだ吐きそう。
急に襲ってきた吐気に手を口に押さえて小さくうぷ、とげっぷを吐く。

あーぁ、本当にもう今日は真田に言って部活やすませてもらおう。
そんなことを考えた時だった。すぐ耳元で赤也じゃない声でささやかれた。



「ダメダヨ」


ゾク・・・、誰?と思い後ろを振り向いても誰もいない。
若干不思議に思いながらも、振り返った私を更に心配する赤也を落ち着かせた。

(・・・あれ、頭が痛くない。)

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