「て事があったんだよ!凄くない?」
「ふぅん・・・凄いかどうかは分からないけど不思議だね。」


空耳かも知れないけど不思議な体験をして昼休みに幸村に言えば
幸村は面白そうに話を聞いてくれた。
しかも偏頭痛は平気かい?と心配まで。・・・テニスにかかわると怖いのにな。

私はその問いに「ううん、偏頭痛じゃないんだよね」と返した。
あれは偏頭痛ではなかった。頭をえぐるような、内側からくるような・・・。



「それは気になるね、・・・今日は部活を休みにするから病院にいくといいよ。」
「え、悪いよっそんな!」
「素直に甘えときんしゃい、どちらにせよこの天気じゃ無理じゃ」


きだるそうに、私の上げたから揚げを摘みながら仁王が話に入ってきた。
確かに窓からみる空は真っ黒で雲がぐるぐると渦巻いてる。
・・・なんか、おかしい。と思うけど何がおかしいのかは分からない。
ただの天気が悪いだけじゃないか、そう言い聞かせてもさっきの事もあったからなかなか気持ちが入れ替えられなかった。

そのまま、昼休みが終わり仁王と丸井と一緒に気持ちが変わらないまま教室に戻った。




「名前ーッ」


教室に戻ったら同じクラスの沙希が私のほうに駆け寄ってきた。
私が「どうしたの」と意味をこめて沙希の名前を呼ぶと
両手をぎゅぅっと握って私に早く話したいようなうずうずしたような顔で話し出した。



「ねぇっ聞いた?2-Bの古見っていう子が行方不明なんだって!」
「・・・え、嘘」
「あ、名前は昼休みいなかったから知るはずはないか。」


勝手にそっかーと納得して一から説明してくれる沙希。
少し余計な話が入っていたから、まとめると
2-Bの 古見れいさ さんが友達と昼休みにトイレに行ったきり帰ってこなくて
一緒に言った友達が気になって見に行っても誰もいなかった、らしい。


「でも、そんな事があれば先生が騒ぐでしょ?デマかもよー?」
「何を言ってるの?」




だから、今自習なんでしょ?

(何かがカチリとはまった気がする。)

[ 2/20 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -