「っ!」



私は跳ね起きた。
壁に飲み込まれたんだ、私、は・・・?

あれ、ここは何処だ。少なくても壁の中じゃない。
私の視界に移るのは何時もとそんなに変わらない学校だ。
少し変わったところがあるとすれば・・・



「よ、る?」


そう、窓の外が真っ暗なのだ。
校舎の中の電気というのはどうして薄暗いのだろうか。
家ではあったいと思える電気も、校舎のなかの特に廊下は逆に冷たく感じる。

今の学校はまさに夜で薄暗い電気で明かりが保たれてたのだ。
しかも、ここは私が夢、なのかな。まぁ、夢で襲われたトイレのまん前だった。

でも、仁王と柳生はいない。
どこまでが夢だったんだろうか、というより私はなぜここで寝ていたのだろうか。

・・・それとも、これが夢なのだろうか。



「・・・とりあえず、誰かを探して見ようかっ!」


怖いけど、そんなこと言ってられない。
誰かいるかもしれないし、動かないよりは動くほうがましだろう。
耳を押さえて目をつぶってじっとしていたいけど、それじゃなにも変わらない。

また、よしっ、と気合を入れて立ち上がる。


ドサッ、そんな音が横から聞こえて自然に肩が上がってしまう。
怖い、怖い。でも何なのか確認しなくちゃ・・・、後ろを振り向けば、そこは誰もいなかったのに、


幸村がいた。

(このとき、安心したんだよ。)

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