あの後暫く無言が続いた。
俺が言ったことが悪かったのか、やっぱり言わないほうがよかったのかな。
少し公開してると柳生が凄い血相で飛び込んできた。

どうしたのか、仁王と名前はいないのか、そう思って「どうしたんだい?」と尋ねれば
柳生はなきそうな顔で俺にすがりつきながら言った。



「名前さんがっ・・・!き、えました、」
「何処のトイレにいったんだ」


すぐ近くの、校舎に入ってすぐ右の・・・
そこまで聞いた柳と柳生以外の全員はすぐに走り出した。

勿論俺も。





ついた女子トイレはあり得ない光景が広がっていた。
あちこちに血がついてるし、くもの巣は張ってるし、立海じゃあり得ない光景だ。
驚いて固まっていると、仁王が泣き崩れてるのを見つけて駆け寄る。

目に広がったのは、さっきの血とは桁違いの夥しい血の量。
びしゃっ、と一面に広がっている。その血は天井から地面にかけて広がっていて
こんなに血を出した人は生きてるんだろうか、そんな事を考えてしまうほどの血の量だった。

・・・―――まさか、名前のじゃ、とぽつりと仁王に聞くと
仁王はかれた声で「分からん」と答えた。・・・そんな、うそでも違うといってほしかった
手を握り締めようと手に力を入れた瞬間、柳と柳生がトイレについた。

すこしでもココから離れたくてしょうがなくて、この血をみて呆然としてる赤也をどかして俺はこのトイレから出た。
気持ち悪い、そうとしか思えないし、悲しかった。
あの時、俺たちが止めていれば・・・それしか、頭の中にはなかった。

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