MEMO
怖い夢
2012/08/03
カゲミツの目の前にタマキがいて。
微笑みかけてくる。
夏の夕暮れ。
海辺のテラス。
ロケとしては最高のシチュエーション。
「幸せだなあ・・・」
タマキが感慨深げにつぶやく。
(そ、それはどんな風に?)
カゲミツは言葉を継ぐことが出来ず、そのままタマキを見つめる。
「俺はおまえといる時が・・・一番幸せなんだ」
(ほ、ほんとに!?)
「俺は死ぬまで、おまえを離さないぞ。いいだろう?」
(どっかで聞いたことあるセリフだな)
と思ったところで気づく。
──ああ、これは、自分の見ている夢だ。
タマキとの幸せな夢。
幸せならそれに越したことはないというのに。
俺はそれを怖いと思ってしまう。
幸せに慣れてないせいか、素直に喜べない。
(馬鹿だな、夢なんだから、もっと素直に幸せを享受すればいいのに)
幸せを幸せと思えず、怯えていることに気づいて。
自分の不甲斐なさを呪いながら
目が覚めた。
追記