ミカル
| 「……はあ、どうして上手にならないのかしら」
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ナタリア
| 「まあ。そんなため息をついて、悩み事ですの?」
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ミカル
| 「え、えぇ……その……、どうしても料理を美味しく作れなくて」
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ナタリア
| 「料理……。…ミカルはまだいいですわ。美味しそうな見た目に、香り…。わたくしは全てマイナスですもの」
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ミカル
| 「そんなことないわ!だって、ナタリアの料理はまだ喉を通るじゃない!」
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ナタリア
| 「た、確かにそうかもしれませんが、ミカルの食事はまだ手を付けたいという意欲がわきますのよ」
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ミカル
| 「そうは言っても、一口目で戻されるよりも、イヤイヤながらに食べてもらえるナタリアの方が羨ましいわ」
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ナタリア
| 「……どうにも、素直に受け入れられませんわね…」
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ミカル
| 「……隣の芝生は青い、と言うものね…」
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ナタリア
| 「…そうですわ。今回の食事、一緒につくりませんこと?」
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ミカル
| 「え?わたしとナタリアが?」
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ナタリア
| 「はい。わたくしたちは互いに持っていない部分があります。それを掛け合わせれば、きっと求めているものになりますわ」
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ミカル
| 「…それは名案ね!食べられるものを作って、みんなを驚かせたいわ!」
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・・・
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ナタリア
| 「では、何を作りましょう?」
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ミカル
| 「ルークがチキンを食べたいと言っていたわ。レシピもあるし、から揚げなんてどうかしら」
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ナタリア
| 「いいですわね。油で揚げるだけですもの。わたくしたちにも簡単にできますわ」
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ミカル
| 「だけどお肉だけだと栄養が偏るわね。野菜も一緒に入れましょう」
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ナタリア
| 「そのままだと揚げにくいですわね。とりあえず細かく切り刻みますわ」
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ミカル
| 「……うまく塊になってくれないわ……。あ、おやつで余ったクリームがあるから混ぜてみましょう」
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ナタリア
| 「滑らかさに欠けますわね。水を入れればいいのでしょうか?」
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ミカル
| 「味付けは控えめに辛さも入れて、濃いめにスパイスと、かけて、うーん、もうちょっと、もう少…あっ」
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ナタリア
| 「…今一つ、色が足りませんわね……」
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ミカル
| 「じゃあキルマフルーツ、入れる?」
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ナタリア
| 「せっかくですし、もう少し緑色を……」
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ミカル
| 「そういえばこの辺りの野草は、ミネラルを含んでいて健康にいいのよ」
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ナタリア
| 「まあ、素晴らしい配慮ですわ!どの草が食用ですの?」
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ミカル
| 「ええと……これと…、あ、そっちのも図鑑で見たことがあるわ」
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ナタリア
| 「これで見た目も完璧ですわね!あとはチーズで丸め込んで……」
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ミカル
| 「あら!いい感じじゃない?これで仕上げましょう」
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ナタリア
| 「ミカル。わたくしリサーチ済みですのよ。コツは、火加減です」
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ミカル
| 「……でも、コンロだとなかなか難しいわ」
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ナタリア
| 「そこで考えましたの。わたくしが鍋を持っていますから、ミカルが譜術で……」
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ミカル
| 「……ナタリア!すごいわ!完璧ね!」
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ナタリア
| 「ふふふ!なんとでも言ってくださいまし!さあ、皆の鼻を明かして差し上げましょう!」
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