Épelons chance | ナノ



skit

■『大人』として

ミカル
「わたし…あなたを見直しました」
ジェイド
「おかしいですね。見直さなければわからないほど良いところは隠してないのですが」
ミカル
「……あなたは、いつも嫌な役目ばかり引き受けてくださってたんですね」
ジェイド
「おやぁスルーですか」
ミカル
「今までもわかってるつもりでいましたけど、大人でいることがこんなに苦しいなんて今更知りました」
ジェイド
「大人、ですか」
ミカル
「わたしも子供ではありませんもの。ジェイドのようになるべきなんですよね、きっと…」
ジェイド
「…子供ですよ」
ミカル
「え?」
ジェイド
「皆さんからすれば、あなたは歳が少し出ているかもしれませんが、わたしからしたらまだまだ子供です」
ミカル
「そ、それってどういう…!」
ジェイド
「子供を守るのは年長者の務めです。…無理に繕う必要もありません」
ミカル
「…でも……」
ジェイド
「わたしを見本にしているのであれば、間違いですよ。わたしは軍人であり、非情で生きていますから」
ミカル
「…嘘。あなたは自分で思っている程、冷たくなんてないわ」
ジェイド
「冷たいですよ。でなければ、軍人なんて務まりませんから」
ミカル
「……損な性格してますね」
ジェイド
「褒め言葉として受け取っておきます」
ミカル
「本当に…バカな人…」


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