04




今目の前で起こったことをありのままに話すと鍵がないと外せない、爆発する首輪をレイリーとかいうおじさんはいとも簡単に外してみせた。割と無理やりだけど。
フランキーが鍵を見つけた苦労はぱあというわけだ。
ん?待て、レイリーってどっかで…。


「悪かったなキミら、見物の海賊だったか…。今のを難なく持ち堪えるとは半端者ではなさそうだな。」

「まさかこんな大物にここで出会うとは…。」

「冥王、シルバーズ・レイリー…!間違いねェ、なぜこんな所に伝説の男が…。」

『あっ、そうだ冥王だった。思い出した。』


確かゴールド・ロジャーのクルー、しかも副船長じゃなかったっけ?
人間国宝レベルじゃん。


「ありがとうキミ達、私の友人を救ってくれた。」

「んでおっさん。俺に会いたかったって何だ?」

「んん…話は後にしよう!まずはここを抜けねばな…。」


確かに表はもう包囲されちゃっているから抜けるのは大変そうかもしれないが、いっそここはさくっと呼吸をしちゃうのも悪くない。
そう思っていたらチューリップくんが先に行って助けてやるとかなんとかほざくからルフィと、トラファルガーが張り合いだした。曰く、わざわざそんなことしてもらう必要はないと。
さすがにこんな船長共に混ざろうとか思わないので、ゾロ達といっしょに続くことに。


「おいおい、いきなりこれかよ…!」

『終わってるとか何なの俺の出番は。』

「てめぇは落ち着け!」

『落ち着いてるよ。』


そう言いながら道を切り開くべくまだまだいる海兵の群れに突っ込んでいった。迫撃砲は刀で斬り、そのまま海兵を刀で斬りつけていくと血飛沫がきれいに吹き出す様子が見える。
罪悪感も背徳感もわかない人殺し、殺人鬼。
死にたいやつも死にたくないやつもまとめて来い。


『―――さくっとすぱっと全部壊してやるよ。』


そう言い笑ってみせ、嘉識は刀の面を盾にしながら銃弾の雨の中に飛び込む。
零崎は例外なく銃器が効かないわけで、かすり傷すら負うことなく無傷で、まるで銃弾などなかったかのように打ち手の一人の懐に詰め寄った。


「ひっ…!」

『死ぬ覚悟があるから撃ったんだろう?俺たちを殺そうとしたんだろう?だったら俺に殴られても蹴られても斬られても抵抗されても殺されても壊されてもしょうがないことだよね?』


恐怖にひきつった顔でこちらに銃口を向けた瞬間、その海兵は銃を地面に落とした。
否、落とすしかなかった。なぜなら腕が消えたから。
切り落とした腕があった場所から血が吹き出しているのを見ていると何人かの海兵が斬りかかってきたので、上に跳んでお互いがお互いを刺すように仕向ける。
崩れ落ちた人の肩を足場にして、明らかに戦意が失われつつある彼らに飛びかかった。


決意とか覚悟とかそんなのはないけど

(呼吸すんのにいちいち考えてらんないだろ)




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