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『………。』

「いやいや美しいお嬢さん!ハッ、もしかしてこのハンサムに見とれていたのか、俺ってばなんて罪なハンサmry」

「「「んなわけあるかァ!!」」」


どうも、お嬢さんと間違えられた嘉識です。
超美味しいタコパ中、自称ハンサムでナルシストな鉄仮面に手をとられてなすがまま状態だったけど、剣士とコックと航海士のツッコミに助けられたところ。いやそもそも女物なんて着せたあんたも一因だって分かってんのかな航海士は。
性格的にも前向きっつーか本当バラ色みたいになった彼は電伝虫の番号を渡して去っていったのだった、ちゃんちゃん。
…何だったんだ結局。


「行き先は"シャボンディ諸島"ね。」

「そこに行かなきゃ"魚人島"へは行けねェのか?」

「おれ達魚人や人魚なら潜ってすぐに行けるけどな、おめェらは人間だからそのまま潜ると水圧で死んじまう。」

「確かに潜水艦でも限界だった…。」

『あ、お茶おかわり。』

「へいへい、机に湯飲み置け。」

「よーし注目!おめェら何も知らねェみてェだから、この辺の海の事一通り教えといてやろう…誰がだって?おれだよー!!!」

『(自問自答)』

「まず!"新世界"へ抜けるルートは実は二本ある!」


という具合に説明始めるヒトデ。
まぁつまり、一本目の聖地マリージョアを横切る手段は、船捨てちゃうし海賊に許可なんておりるわけないから無理。だから、二本目の船をそのまま使える危険いっぱいな海底ルートがオススメというわけだ。


『――合ってる?』

「ええ、大丈夫よ。」


船をそのまま使うのはどうやるかという質疑応答を耳にはさみながら、いつの間にか寝ていた剣士の額に肉と書こうとしたら起きてしまった。


「…お前今何しようとした。」

『何もしようとしてないけど。別に額に肉って書こうとなんてしてなかったけど。』

「自分で言ってんじゃねぇか!!」

『あ、着替えて来よう。』


手刀をひらりとかわして奥に行く。
確か自分の来ていた服は洗濯されていたはずだからそれでいいだろう。


「あ!またあんた着替えちゃったの!?」

『着替えて悪いの?』

「もっと可愛い服にしなさいよ。」

『何でだよ、俺男。』

「えー!嘉識ちん男の子だったの!?」

『ええええ今さら!…ああそうだ、お金貸してくれない。服とか調達したいんだよね。』

「あらいいわよ。あんたは…まぁしょうがないから利子は無しにしてあげるわ。」

『利子…?』

「いつもは貸す時三倍返しプラス利子なの!」

『(恐ろしいわ。)』

「あたしたちもショッピングするつもりなんだけど、一緒に来る?」

『いや…一人で大丈夫。』

「迷子になるなよ。」

「マリモに言われたらおしまいだな。」

「んだとこのおもしろマユゲ!」

『…どういうことなの。』

「ゾロはな、すっげぇ方向音痴なんだぞ!」

『なるほどね。』

「ホラ前を見ろ、着いたぞ。」

『わお。』

「あれがシャボンディ諸島だ!!」


巨大な樹が海に浮かび、地上からはシャボン玉が発生している。
なんて不思議な光景なんだろうか、どうやら話によればマングローブ…いや、"ヤルキマン・マングローブ"という樹の集まりらしい。
41番GRと覚えておけばなんとなるって。


「それでも迷うやついるよな。」

「いる。」

「見んなこっちを!」


…ならないやつもいるそうだ。


君の声が聞こえるこの場所で

(なんだかんだで今日もいつも通りです。)





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