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ネコマムシのふわふわな体に寄りかかりながら眼下に広がる光景を目にする。
クジラの形を模した巨大な白い樹に巻きつく蔦を辿って全員で昇っているところだ。
何でもこの先にニンジャがいるらしいがどうでもいい、もうこのふわふわにずっと埋まっていたいのだ。最高。
クジラの尾の方に隠し扉があり、中に続く階段を下っていくにつれて雄叫びが聞こえてくる。
そしてようやっとたどり着いた先には頭でっかち傾奇者みたいな格好をしたおそらく多分ニンジャであろう人が縛り付けられ号泣していた。


「おぬしなぜ拙者を敵に渡さなんだ!メシ運びの者たちは皆ケガをしておったぞ!国は無事と聞き申したが…!真か!?もし偽りならば貴様を恨むでござるっ!カーッ!」

「「えーっ!なんかイメージしてたのと違ァ〜う!!」」


よくよく見ると縛り付けられている石は真っ赤なポーネグリフ。
さらに部屋の壁上部に大きく光月家の家紋が彫られている謎の多そうな空間だが、そういうことはロビンに任せてネコマムシの頭の上に昇ってニンジャとそれに群がるクルー達を見下ろす。
手裏剣とか忍法とか火遁とか水遁とか分身の術とか諸々矢継ぎ早にリクエストしているルフィたち。
男は皆ニンジャが好きだからこんなハイテンションだそうで、トラファルガーやゾロですらリクエストしているのを見ると、ニンジャってのはよっぽどの存在らしい。
なんか、ニンジャ好きな外国人を見ている日本人みたいなそういう感覚がする。会ったことないけど知っているからそこまで興奮はしない。
理想を押し付けるな、忍術は芸ではないと怒るニンジャに対して露骨に凹むニンジャの熱狂的ファンたち。
そんな様子を見せられては何もしないのも気が引けたようだ。


「カーッ!忍法煙遁の術!」

「き!消えたー!!」

「消えてはおらぬ!ここにおる。」

「ここにも」

「ここにも」

「えーー!増えたー!!まさかこれは!!」

「忍法分身の術!!」

「すげーー!!!」

「拙者が忍者かって!?モテ期は来ねえが無敵の忍者!霧の雷蔵、只今ァ〜ッ、あ、参・上ォ〜!!忍!忍!」

『思ってた以上にサービス精神旺盛。』


この興奮を伝えるのは簡単なことで

(ファンサが過ぎる)





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