やっぱり?
べしべし、と体を叩かれる感覚と、耳障りな声。
「総悟ぉ!!!あーさーごーはーんーでさっ!」
━━━━あぁ、なんだ、夢だったのか。
「分かったから…ちったぁ静かにしなせェ。」
「んもぎゅぅ…。」
今度こそ、布団の中に抱き込んだのは幼いみおだった。んん、と唸りながらも幸せそうに頬をゆるめるみおに何故か安心感を覚える。
やっぱりみおは、ガキのままが一番だ。
「なぁみお…。」
「んむ?…ぷはぁっ、なんでさァ?」
布団から顔を出して笑うみお。その頬をつん、と触った後、強めに抱き寄せた。
何だ、と首を傾げるみおを見ると、何を言えばいいのか分からなくなる。総悟はさんざん迷ってこう言った。
「いい子に、育てや。」
少しだけぶっきらぼうに言い放ったその言葉。みおはゆっくりと瞬きをした。
「あぃっ!みおは、いっぱいべんきょーして、いい子になりやす!」
そして、総悟の胸に顔を埋める。総悟はみおを撫でながら呟いた。
━━━━あー、腹減ったなぁ。
Fin.