納豆一粒と米一合

 こんにちは。元気かと問われれば、お陰様で蒸し暮らしをしているよ。と、どこぞの方かは分からないが、拍手とさり気なくもあたたかい一筆、感謝する。
 些か間を置いてしまったが俺は変わらず爽やかな大学生活のど真ん中を彷徨っている。仕事の方は……うむ。ああ、それよりもジョンソン君の事だが、先週漸く我等の城たるかくれ荘に帰還したらしい。らしい、とは、未だ見えるに至らず時折壁の向こうから聞こえる激しいタイピングの音と気配でしかその存在を確かめられてはいないのである。

 取り敢えず、この飯を携えて突撃して来よう。


Sep 3rd
帰還

 諸事情で一寸留守にしていたんだが、帰った直後今度はジョンソン君が実家に飛び立つと言う素晴らしい擦れ違い。土産は頼んだぞ、とすら声を掛ける間もなかったので取り敢えず膝かっくんした。


Jun 2nd
trap

 公開されていると思っていた投稿が下書き状態で止まっていたと言う現実。やってしまった。淡くもないジョンソン君のあれやそれは左へ置くとして、他の日記を明らかにさせるには些か時期が違い過ぎて迷うな。取り敢えず、チョコレートの礼は明日直接行くとしよう。遅くなってしまったが。


Mar 26th
よくよく考えて

 第一に、我が国は女性から男性へと言う印象が強すぎる。日頃の感謝ですとさり気なく自然を装い女神へ花束を献上する事すら叶わぬ。まあ、風の噂でマネージャーの両手は既に女性社員からのチョコレートで一杯故空きはないと聴いたが。……それ以前に最近では擦れ違う事もないからな。


Feb 17th
砂糖舌

 年明けの晴れ晴れしい風が過ぎたカレンダーの真ん中。その日は花束を抱え日頃の感謝を親しい友人や付き合いの深い女性や男性へ贈る習慣がある。
 素晴らしい事だ。昨今の我が国では友人同士でチョコレートパーティーを開いたり性別問わず茶色の塊をロッカーに突っ込む祭が流行っているらしい。麗しい女性からむさ苦しい男への告白の日? 知らんな。寡聞ながら知らん。
 そして、一番行われているのが、友達チョコレートと義理チョコレートの交換。所謂友チョコ義理チョコである。間違うなかれ、歯軋りチョコレートではない。因みに世の一部を除いた男子大学生は友チョコ、義理チョコであっても喉から手や腕まで出る程欲する。欲と業は深い。

 そうとも、義理でも義理の義理であろうとも、先義理であっても、嬉しいのだ。返事は不要とのことだから此処で感謝を。ありがとうございます、そしてお誕生日おめでとうございます。ご覧になっていらっしゃらなくても来月にはお礼を伝えに行くのでお覚悟なされよ。しかし嗚呼、夢であろうか? 美しい女性にチョコレートを頂く等幾年振りだ。ジョンソン君にはやらん!

 よし、取り敢えず、高い場所に祀って置こう。


Feb 16th
語るに

 丁々発止立ち回った話を此処に綴ろうとしたんだがまっさらな紙の存在に因って阻止されている。


Jan 30th
ティーシャツと画面

 俺はどうすれば良いのだろうか。ジョンソン君が二次元に対して献身的である、と言うのは周知の事実であるし俺がどうのこうのあれやこれや言う事でもない言えない。しかしこの四日間姿も見せず面会謝絶の札を扉に貼り付け花粉から訪問セールスマンまで来る者を徹底的に拒み続けている彼が心配であるし諸々が気にならない訳ではない。大体、マウスのクリックとキーボードを叩く音以外隣から聞こえてこないのだ気にもなるだろう。
 これは本丸へ突撃し、兵糧だと鴨南蛮でも彼の前に置いて釣られて出た所を捕獲、銭湯へ送還すべきである。が、しかし。今の彼の天岩戸は鴨南蛮で開くかどうか。
 さて、どうしたものか。彼が開きそうな事態……この手は使いたくなかったんだが仕方あるまい。
 そうと決めたら準備をせねば。


Jan 23rd
collectionとは

 ジョンソン君が刀の男を集め始めたらしい。二十二時間休みなく語る内容に対して疑問符しか浮かばないが、ジョンソン君の笑顔を見るとどうでも良くなる、のは嘘だ眠い軽く殴っても宜しいか。


Jan 19th
 


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