小説 | ナノ

※この回はR18指定されています。明確な性描写が苦手、嫌いな方、18歳未満の方は飛ばして読んでください。飛ばしてもストーリーに影響はありません。





















「先輩、私、病院に今すぐ行くべきだと思うんですが」
「特に処置は必要ねぇ」
「先輩医者じゃないですよね」
「病室でヤる方が興奮するのか?」
 再度アンセムを出すことが出来なくなったので、手持ち無沙汰になったスタープラチナが公子の四肢を羽交い絞めにする。公子を押さえつける必要がなくなった承太郎は自由になったその手で互いの衣服を剥いでいく。
「やめてください」
「いやだね」
 きっと、どんな言葉も通じない。いつも学校で見る承太郎とは表情が大きく違った。普段の、クールで理知的な年齢以上に見える顔からは想像もつかないほどに、理性を飛ばした顔をしている。獰猛な獣のような、公子を捕食することだけしか考えていないような。
「戦闘だと思って俺を倒してみろよ。そうすりゃ俺も認めてやるぜ、前線復帰をよォ」
 例えスタンドを出せたとしても、勝つことは難しい。先ほど承太郎自身も言ったがアンセムは懐に入られてしまえばほぼ負けが確定してしまうのだ。後ろからアンセムが承太郎を突き飛ばそうとしたところでパワーが足りないためほとんど意味がない。
「約束します、もう二度とこの件には首を突っ込みません、だから……」
「テメェの口約束はもう信用しねぇ」
 覆い隠すもののなくなった公子の腹部についた青あざに、承太郎の舌が這う。獣が傷ついた患部をなめるような優しい触れ方だ。だがそれに反するように、言葉は辛らつなものが出てくる。
「死んでもおかしくねぇ状況だった。だが助けが間に合ってよかった、で終わらせちまえばお前はまた同じことをする。いくら口で否定しても俺はそう疑う。だから、二度としゃしゃり出ねぇようにテメェに死ぬほど辛い目にあってもらうぜ。口で言って分からんヤツは体に仕込む。ペットと同じだ」
 折檻でもされるのかと思ったが、この状況でそんなわけはない。むしろ何発か殴られる方がまだマシだ。今からされるのは、肉体的にも精神的にも負担のかかる行為。
「野郎が複数たむろする場所に女一人乗り込んで、こういう目にあうかもしれなかったんだぜ。よく覚えておけよ、今から俺がすること、全部」
 ショーツを横にずらされ、そこに隠れる性感帯を承太郎の太い指が探しはじめた。恐怖で体がこわばっても容赦なく指は奥へと道を開いていくが、ずらしている下着に違和感を感じた承太郎はそれを脱がせてまじまじと見つめた。
「……ん。生理か」
「やめっ……」
 ほとんど終わっているので血こそでていなかったが、下着に張られた織物用の非常に薄いシートは、男性に見られたくないものだ。
「終わったのか?今からか?」
「答えたくないです!」
「じゃあ別にいい」
 特に興味なさ気に返事をすると、また指の運動を再開した。クリトリスから徐々に下がり、下から体液が出てきていないか触れて調べ、また上へと戻っていくの繰り返しだ。一往復ごとに指が湿り気を帯びてくるのが分かる。
「こんな状況でも濡れるんだな」
「せ、先輩こそ……その、反応してるじゃないですか」
「男はこういうほうが興奮すんだよ。お前は無理やりいやなことをやられている側だろ?それで濡らすってことはやっぱり精神的にもメスなんだよ、テメェは」
 脱がせた下着に張り付いたシートを見ながら更に承太郎は続ける。
「精神的にも体も、女なんだ。もうちっと自覚しな。戦うのは男に任せて、お前は財団で俺を待ってりゃいい」
 口答えをしたかった。生身ならともかく、スタンドバトルに性別は関係ないと。だが、二度と深入りしないと約束したばかりだ。ここで承太郎の考えを否定すると自分の言ったことをウソにしてしまう気がして何も言えなくなる。
「なのに敵陣に単騎突入ともなれば、俺があまりにも頼りねぇからなんじゃないかって思うわけだ」
「思ってません。むしろ味方でも怖いくらいです」
「だが行動は間逆だ」
「ここには無理やりつれてこられたんです。場所を突き止めた時点で皆さんに連絡しようと思ってたんです、本当です!」
「さあ、どうかな。俺や花京院が頼りなさ過ぎて自分で何とかしようと思ったとしか思えねぇな。お前、最初のころ言ってたじゃねぇか。もし協力を断る理由が性別だと言うのなら一人で何とかします、ってよ。俺らを男として見てなかったんじゃねぇのか?」
「先輩の外見的に百パーセント男性です。私はスタンドの戦いに性別は関係ないと思っていただけです」
「ああ。が、念のために俺らも男だっつーことを知っててもらいたくてな」
 そう言ってズボンの中から取り出した承太郎の性器を見て、公子は言葉を詰まらせた。明らかに違う体の構造。もちろん知識としてそういったものがついていることは知っているが、それを目の前にして動揺を隠し切れなかった。
 卑猥なものを見せられたから、ではない。それは確かに女性の体を貫く形をしており、自分もまたそれを受け入れる箇所が体内にあるのだと本能的に性差を理解したからだ。
「力抜け」
 その一言で、今からそれを挿入するのだと想像してしまった。確かに自分の体はそれを受け入れる準備をしている。最奥まで侵入しやすくするように、その通り道から体液を分泌させているのが分かる。すでに溢れるほどに濡れている公子のそこから、雫が肌を伝った。
 だが、公子はまだ何物もそこに受けれいたことがない。体をこじ開けていくのが目の前にある承太郎のそれだと思うと気が遠くなりそうだった。いっそ気絶できれば楽かもしれない。だが、意識は明確にあるし視線をそれからそらすことも出来ない。
 承太郎の手が自身のそれにあてがわれた。勃起しているものを下向きにさせながらゆっくりと入り口に近づける。互いの性器が触れた瞬間公子が小さな悲鳴をあげたが気にすることなく承太郎は行為を続ける。
「痛……」
「はじめてか?」
「当たり前です」
「なら入るわけねぇな」
 引き抜いたものの変わりに指を入れる。くねくねと間接を動かしながら奥へと向かうと、指の腹で撫でるように動かし始める。指でさえも公子は激痛を覚えていたが、声を出す気力が残っていない。
 乱暴ではないが痛みを覚えるその行為に何か言おうと口を開くと、すぐさまキスでふさがれた。承太郎が移動したものだから指も奥のほうへ無理やり進んでいく。更なる痛みに涙が浮かんだ。
「ん……ふ……」
 荒い息の中に漏れる声は承太郎のものだった。彼もまた随分と余裕がないようで、早く進入したいと時折ペニスがびくんと動く。
「指増やすぜ」
 中指と人差し指を捻るように動かして更に穴を広げる。二本での愛撫がいつの間にか三本に増え、それを引き抜いたときに見た承太郎の顔と体は、確かにオスのものになっていた。
 息は激しく乱れ、目は物ほしそうに公子の体を見つめ、なによりもペニスから透明な粘液が溢れて床を汚している。細い糸が先端と床をつなぐように垂れていた。
「先輩、もう……やめましょう」
「この状況でやめられる男は男じゃねぇぞ」
 今度こそ、承太郎のもので体を貫かれる。指三本よりも太いそれが、指では到達しなかった場所までこじ開ける。
「いっ……たぃ……です」
「我慢しろ。慣れりゃよくなる」
 承太郎の方で動きを抑制するつもりはないようだ。根元までくわえ込んだことを確認すると、小刻みに動かしていた腰を大きく前後に揺さぶるようになる。
 公子は自分の体内で承太郎のペニスを擦り、精液を催促しているのだと思うと羞恥で泣き始めてしまった。だがそれすらも男を興奮させてしまう。
「気持ち……い……っ……ハァ、ハァ、公子……」
「先輩、せめて、ゴム……」
「あ?ああ……だったら、この状況だったら、信じてやってもいいぜ」
「?」
「二度と戦わないと、俺の言うとおりにすると誓えれば、ゴムつけてやってもいい」
「うっ……あ……します。先輩の、言うとおりに、します」
「何でも俺の言うこときくか?」
「あ……ン……きき、ます」
「ちゃんと言え」
「せ、先輩の言うこと、ききます。お願いします、先輩!」
「ああ……出る……」
「えっ、ち、違いま……」
「うっ……っ……あっ…………」
 内側からの圧迫感が消え、代わりにそこに満たされる液状の何か。加えて承太郎が身震いをして動きを止めたことから、懇願が聞き入れられなかったことを悟った。


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