涙に青空が溶ける。

「あれっ、二人が一緒にくるとか珍しくない?」



 無事電車を降りて、俺たちはなんとか学校にたどり着いた。一緒に教室に入ったものだから、すでに登校していたクラスメートはひどく驚いた目で俺たちを見る。



「た、たまたま途中で一緒になっただけだから!」



 芹澤はそんな視線を浴びてると、恥ずかしそうにツンッと俺から顔を背けてそんなことを言った。俺としても、芹澤と一晩一緒に過ごしたとかわざわざ誰かに言うつもりもなかったし、芹澤がそう言ってはぐらかしてくれて助かる。



「だよねー、二人めっちゃ仲悪いのに一緒にくるとかギャグだもん!」



 俺たちはみんなから笑われながら、それぞれ自分の席についた。ああ、これで芹澤と一緒に過ごすなんていう非日常が終了するのかと思うと、なんだか寂しい。でも、俺たちは凸と凸みたいなもので絶対に合わさらない、そんな関係だと思う。だから、これでいい。これからはもう、日常が戻ってくる……そう思っていた。




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