金色の午後の日差し、白黒の海。



「すっげえ神タイミング」



 家に帰ると、ラップに包まれた晩ご飯と共に置き手紙。

 『今日誰も帰ってこないから、ごはん食べててね。ごめんね』

 ちなみにラップに包まれていたのは、大皿に盛られた麻婆豆腐、その他諸々。うまく涙と分けられそうな料理だ。



「……今日、家にだれもいないよ、涙」

「う、うん……」

「めっちゃエッチできるな!」



 うちの母さんがわやわやと涙に世話を焼く様子も見てみたかったけど、エッチなことをする予定だった今日に限っては、家に誰もいないほうがありがたい。

 正直に喜んでみせれば、涙がかあっと顔を赤らめる。



「ゆ、結生……」



 涙がすり、と頭を俺の肩にすり付けてくる。そして、小さな声で、言う。



「……いっぱい、しよ」







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