健気な距離
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あんさんぶるスターズ
相手)月永レオ
ヒロインはレオの恋人。夢ノ咲学院プロデュース科二年生。2Bに在籍している。


月永side

おれは只今、全力疾走中だ。今日は、※※との大事なデートの日。それなのにいつもの悪いクセが出て、待ち合わせ時間に2時間も遅れてしまった。
ヤバいな。いくら寛大な※※でも、さすがにもう待ってないかもしれない。※※のやつ久しぶりのデートだからって、今日の事凄く楽しみにしてた。
それなのに、大幅に遅れちゃって。きっと、すっぽかされたと思ってる。おれが遅刻するのってよくある事だけど、今回だけは許してくれないかもな。
怒らせちゃったかな?
泣かせちゃったかな?
いろんな※※の表情(かお)を想像して、胸が痛んだ。どう謝ろうかと考えながら走っていたら、いつの間にか待ち合わせ場所に着いて……。
可愛い※※の姿を見つけた。※※の姿を見た瞬間、胸の奥が急に熱くなって、思わず彼女の傍に走り寄っていた。

「ごめんっ、※※!遅れた」

息が弾む。これって、全力疾走してきた証拠だ。
まず、謝らなきゃいけないよな。けど、適切な言葉が出てこない。歌詞なら、すらすらと浮かぶのに。言わなきゃいけない事はいっぱいあるのに、どうしたんだろ……身体中に嬉しいって気持ちが溢れてる。

『もう帰ろうかと思ってた』

「ごめん。おれが悪い。やっぱ、怒ってるよな?」

びくびくしながら、両手のひらを合わせて※※に謝る。怒られても仕方ないと思った。それだけの事をしたから。
それなのに※※は少しも怒る素振りは見せないし、泣いたりするわけでもなかった。叱って責めてくれ方が、おれ的には納得するかもしれない。

『怒ってるわけじゃないけど、用事が出来たなら連絡くれないと、事故にでもあったんじゃないかって心配になっちゃうよ』

※※の優しさが、身に沁みる。キミの愛を感じる。おれってキミに愛されてる。

「だよな、ごめん。出る時いきなり、すっごいインスピレーションに襲われてさ。どうしても、書きとめられずにはいられなかった。おかげで、良い曲がひらめいた。おれって、ほんと天才だよな〜!わはははっ」

照れ隠しで、わざと自慢気に笑って見せた。おれだってキミを愛してる。めちゃくちゃ好きだ。
おれってさ、曲がひらめくと完成するまで周りが見えなくなるんだよね。。それは※※にだけじゃなくて、誰に対してもそう。
湧き起こるインスピレーションを止める手立ては、ない。何を言っても無駄だとリッツやナル、セナなんかは諦めてる。誰もおれを止められない。なぁ、インスピレーションに襲われてるおれって、最高にかっこいいだろ。

「おれって、やっぱ凄いよな。※※もそう思うだろ?」

『はいはい、そうだね』

「何だよー、※※が冷たい!やっぱり怒ってるな」

『怒ってない。たかが二時間、待ちぼうけをくらったぐらいで』

「反省してるって。ごめんな」

『……うん』

「怒んな」

必死に謝る。

『……うん』

「でも、おれのこと好きだろ?」

『……うん。えっ?』

途端に※※はぼわっと、顔を赤くした。そんな顔すんな。ドキッとするだろ。とっても可愛いい。おれの心臓はどきどき、とうるさいくらいジャンプしてる。
好きだよ、※※。こんなおれだけど、ずっと仲良しでいような。

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