Sweet nothings
キャラとヒロインの、掛け合いSS夢です。タイトル横のキャラ名を押せば、キャラsideの夢が読めます。ヒロインsideからどうぞ。

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登場人物
 

キャラsideには飛べますが、ヒロインsideには繋がりません。目次として利用していただければ(キャラsideのみでも楽しんでいただけます)

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薫る、きみの想い:安室透
ヒロインside

『いい匂い!何を作っているの?』

キッチンに立って何かを作り始めた彼に、笑顔を浮かべながら近づいた。キッチン台にはボウルや泡立て器、小麦粉や卵が並んでいる。もしかしたらお菓子かケーキかも、なんて想像してしまう。

「ケーキです」

想像していた通りの、言葉を答える透くん。

『ポアロで出しているもの?』
「いえ、新作です。以前海外へ行った時に、カフェで食べたケーキが凄く美味しかったんですよ。それを、アレンジしてみようかと思いまして」
『舌の記憶だけで作れてしまうだなんて、やっぱり透くんは凄いわ。尊敬する!』
「スポンジ部分に潰したバナナと、フランボワーズを入れて少し工夫してみようと思ってるんです。出来上がったものは試作品として、ポアロの店長、毛利先生や蘭さん達に感想を聞かせてもらおうと」

彼はやんわりと笑いながら、秤の上に乗せたボウルに小麦粉を入れていく。

『あのう、透くん。私も食べたいかなぁ……』
「ああ、もちろん※※の分もありますよ。僕は食べるより作る方が好きなので、※※に食べてもらえるのは嬉しいです」
『ありがとう!透くんが作るものって、何でも美味しいから凄く楽しみ!私にも出来る事があったら言ってね』

透くんにかかればただの材料が、美味しいものに変身してしまう。まるで、魔法のよう。

「じゃあ※※、足りなくなったら困るのでスーパーで、生クリームをもうひとつ買ってきてもらえますか?」
『任せて!その代わり、ケーキは2個食べさせてね!』
「いいですよ。※※は特別です。2個でも3個でも食べてください」

粉ふるいを動かしている透くんを見ながら、そっと部屋を後にした。透くんって本当に凄いわ。何でも器用にこなせるし、その上外見もかっこいい。本当に素敵な人だと思う。私は透くんの姿を思い浮かべながら、目を細めた。


俺だけのお姫様:羽風薫
ヒロインside

格好良くて、社交性がある薫くん。誰に対しても優しいから、女の子に凄くモテる。だからって、浮気はしない。薫くんのこと信じてるから。そんな薫くんだから好きになった。彼の性格はわかってたつもりなのに、でもやっぱり彼の優しさが不安になる。好きな分だけ臆病になるし、ヤキモチだって妬いてしまう。

『薫くんは、みんなに優しいから』
「別に俺は、誰にでも優しいわけじゃない」
『誰にだって優しいよ?』
「わかってないな〜。※※ちゃんが好きだから、君には特別優しくしてるつもりだけど」

蕩けるような笑顔を向けられて、ドキリとしてしまう。やっぱり、悔しいくらい格好良くて……。嫉妬してる自分が子供みいで、情けない。

『薫くんって、やっぱり優しい……』
「でしょ。俺は、※※ちゃん一筋だから♪」
『薫くんの……ばか』
「は!?」

私は呆気にとられた薫くんを残して、走り出す。
“俺は※※一筋だから”
そんな台詞をさらりと言ってしまう薫くんの顔を、見ることが出来なくて。きっと私の顔は、真っ赤だ。


やばい、すげぇ可愛い:沖田総悟
ヒロインside

帰ると約束した日を、3日も過ぎてしまった。色々重なって、予定通りに進まなかったからだ。地球人は約束という言葉の意味を、とても大事にしている。約束は守る為にある。総悟くんは今回のことを、どう考えるのかな?彼は侍だ。より規律を重んじる。

「※※」
『ん?』
「顔色が悪いが、宇宙(そら)で何かありやした?」
『え、ううん、大丈夫だよ。ちょっと風邪気味なだけ』
「本当だろうな?」
『うん。帰ってくるなり、総悟くんに嘘をついたりしないわ。ついちゃったとしても、直ぐにバレちゃうし』
「なら、構わねーが。気分が悪くなったら、遠慮なく言って下せェ」
『うん、わかった。ありがとう、総悟くん。嬉しいな、私』
「?」
『心配してくれたんだ』

嬉しくて頬が緩んでしまう。総悟くんの言葉は、不思議なほど安心感をもたらしてくれる。

『総悟くん、私のこと心配してくれたんだ』
「彼氏が彼女を心配するのは、当然でさァ」
『そうだけど。分かってても、実際総悟くんに心配されると嬉しさが増すし。女の子でも夜兎っていうだけで、心配してもらえないから。心配される事に慣れてないの』

胸がどきどきして、頬が熱くなるのが自分でもわかった。夜兎というだけで、か弱い女の子扱いをされる事はないから。

「だったら、これからは慣れて下せェ」

総悟くんからの優しい眼差しを感じて、私はとろけそうな笑顔を見せた。


君がいるなら:瀬名泉
ヒロインside

『んん――っ、お疲れ様、瀬名くん』
「お疲れ」

大きく伸びをする私に、瀬名くんは優しい笑みをくれた。次のフェスに向けて打ち合わせだの、歌とダンスの練習だのをしていたら、校門を出る頃には辺りはすっかり暗くなっていた。

「もう、すっかり夜じゃん。『王さま』が一緒だと、手が抜けないんだよねぇ」
『そうだね。月永くんはプロ意識が高いから』
「俺とは違って、って言いたいんでしょ」
『そ、そんな事……』
「ああ、いいよ別に。ほんとの事だし。そういえば、スーパーに寄っていくとか言ってなかったっけ?」
『そ、そうだった。ゆっくりしてらんない。早く行かなきゃ、スーパー閉まっちゃう!』

私は時間を確認して慌てる。それには、ちゃんとした理由があった。一人暮らしの私にとって、閉店間際のタイムサービスに出向く事は、大きな意味があった。

「例のヤツ?」
『うん。お惣菜とかお弁当、お肉や魚なんか半額以下になるの!』
「あーあ、目を輝かせちゃって!※※はいいお嫁さんになれるよ」
『ほんと?』

瀬名くんの言葉に、ドキッとしてしまう。顔が熱い。きっと、赤くなってる。恥ずかしいー。

「ほんと、ほんと。そうだ、今日はどこかで俺と晩御飯食べてかない?※※がよければだけどさぁ」
『え……っ?』
「あ、イヤならいい」
『イヤなんかじゃないよっ!行く!行きたい!』
「※※は何が食べたい?」
『洋食屋さんとか?』
「ふぅん、じゃあ洋食で決まり。行くよぉ」

そう言うと瀬名くんは、足早に歩き始めた。二人っきりで食事なんて初めての事だったから、ドキドキしちゃう。彼の後を追いながら、にやけてる私だった。


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