1 DKS a day !
色つき部分がお題
こちら よりお借りさせていただいてます!

★6/13
感情を上手く言葉にできなくて、無理矢理君のことを暴いて傷つけた。終わってから辛うじて出てきた「ごめんね」という言葉に君が涙して、「もういいよ」と振り解かれた手の冷たさが心を突いた。もう手遅れなのかもしれないけれどもし叶うのなら、この青く果無い世界の終わりに、君に好きだと伝えたい。



★6/12
土方、と名前を呼ばれて振り向けば、教室の入口で祈るようなポーズの君。「…今日は何だよ」「地図帳…」「てめ先週も忘れてたじゃねえか!」呆れたように咎めれば、ごめんなさいと形ばかりの反省。「なあ、頼む!」今月何度めかの"一生のお願い"を聞きながら考える。今日は君に何してもらおうかな。



★6/11
「なんかテンション低いな今日」「小テスト範囲ミスって10点だった」絞り出すように言えば、阿呆だなと君の声が降ってくる。「慰めてよ」「自業自得だろ」「そうだけど……」机に突っ伏して情けない声をあげると、ぽんぽんと頭の上に感じる熱。「次は頑張れよ、ばーか」明日も範囲まちがえようかな。




★6/10
担任に続いて入ってきた生徒を見て、全身を包んでいた眠気が一気に飛んだ。女子達の色めき立ったささやきの中、懐かしい名前が読み上げられる。転校生の視線が僕を捉えた瞬間、唐突に旧い記憶が蘇って胸が詰まった。君は覚えてくれてたんだね。きっとまたあおうねと、幼い手で交わした指切りげんまん。



★6/9
決心したのはほんの十秒前だったから、長いこと心中でくすぶっていた想いを何の計画性もなく口に出してしまったことを、言葉を放ってから後悔した。一学期の最後の日、教室の床を箒で丁寧に掃いていた君は突然の告白に驚いて手を止めて、でもしばらくすると恥ずかしそうに俯きながら「うん、知ってる



★6/8
修学旅行の夜、君が呟いた言葉を今でも覚えている。あの時はロマンチストすぎって馬鹿にしたけど、今なら少しは信じられるかもしれない。だって、こうして五年経っても君がそばにいてくれるから。真夏の星空の下、僕の右手を握った君はとても幸せそうに(ねえ、生まれ変わってももう一度、恋をしよう



★6/7
向かい合わせで勉強したり、放課後おやつを分け合って食べたり。喧嘩ばかりだったけど、君と過ごす毎日はちょっとしたことが楽しくてしあわせだったと、今なら素直な気持ちで思えるよ。最後だと教えてくれなかったのは、意地っ張りな君の唯一の優しさなのかな。君の気配の残る教室に、今日も雨が降る。



★6/6
「ほんとついてねぇ」雨宿りの軒下で君が呟いた。衣替えしたばかりの半袖の制服は徐々に体温を奪っていく。「土方、こっち来て」「何?」「寒い」しゃがんだ君に近寄れば、突然抱きしめられた。間近に感じる体温、呼吸、濡れた肌。(このまま雨が止まなかったら)友情の一歩先を、僕らはまだ知らない。



★6/5
「だからx=2」「あー」「あーって何だよ、わかったのかよ」一応、といえば君は溜息をついてペンを置いた。「疲れたな…」ぐっと伸びをして、眼鏡を取る。初めて見る整った君の素顔に、覚えたての知識なんかぽろぽろ零れて。君という名の未知数のせいで、永遠に解けない方程式を見つけてしまったよ。



★6/4
部活がない昼休みは屋上でのんびりするのが二人の最近の日課だ。紙パックの苺牛乳を飲む僕の隣で、君がマヨネーズを吸うのもいつものこと。「お前ほんとどれだけマヨ好きなの」「そんなん普通の尺度じゃ測れねぇ」「じゃあ俺とどっちが好き?」「…マヨ」即答じゃなかっただけ、望み持ってもいいですか



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