DustBox | ナノ

 *Dust Box
 
 

1/29 21:37  



悠太と喧嘩した。

それはオレにとって些細な事だったように思うけれど、滅多に怒らない悠太を怒らせてしまうのには十分過ぎるようだった。

でもね、オレたちは双子だから、悠太の考えてることなんてオレがいちばんわかってる。
だからきっと、直に仲直りだって出来るんだ。

そうだなあ、春が来たら、きっと。

がちがちに凍り固まった雪だって、春が来ればゆっくり柔らかに解けだしてゆく、暖かな日差しに包まれて、解けだしてゆく。

オレたちは雪。

季節はもうすぐ、春だ。




1/15 11:22  


(祐千)


「うげ、苦い……」

「だからいつもみたくココアにしとけばって言ったのに」

「だってゆっきーとおんなじの飲みたかったんだもん……」

「はあ…何もブラックまでにしなくとも微糖とか、カフェオレとかにしとけばよかったのに」

「うー、だってえぇ……」

「はいはい、わかったから。次からは大人しくココアにしときな」

「え?なん……んむっ、」

「ほら、甘いのと苦いのでちょうど良くなるでしょ?」



(足して2で割る)






3/22 05:05  



(祐千)


「オレも……ゆっきーと双子がよかった」

「オレと?そりゃあまたなんで」

「あぁ、もちろんゆうたんがいるってことはわかってるんだけどね。なんか……仲良しでいいなって思った」

「ふーん嫉妬ねぇ……じゃあ今のオレたちは仲良しじゃないってことですか」

「あっ、違う違う!そうじゃなくて……って、もういいや!この話はおしまい!」

「自分から話してきたくせに……」

「オレたち仲良しじゃん!許して!」


そうやって悲しそうに笑うの、やめたらいいのに。

(そうさせているのは間違いなくオレ、なんだけど)





2/16 00:58  



「……ゆうた髪伸びた?」

「え?あぁ……まぁ、そりゃあ」

「オレが切ったげようか?」

「遠慮しておきます」

「毛先ちょっと切るだけだよ」

「丁重にお断りします」

「……ケチ」

「ケチじゃないよ。そんなこと言ったら祐希だって伸びたでしょ?オレが切っていいの?」

「あらやだ悠太くん怒ってるの?」

「別に怒ってないよ」

「……オレは、別にいいよ」

「え?」

「悠太に髪、切られても」

「……」

「ちょっと。なんで黙っちゃうの」

「冗談?」

「まさか」

「あー……そう、うん」

「なに?」

「ハサミ持ってくる」

「え、ちょっと悠太?」

「切ってあげるよ」

「いや、今はいいって」

「……」

「ゆうたー?」


(難しいお年頃)






1/18 18:56  



*140字詰め


どうして冬はこんなに寒いんだろう。別に冬は苦手ではない。勿論暖かいほうが好きだけど、冬には温かい肉まんとかココアとかあるし。それに悠太が甘えてくれる。寒いからって悠太からくっついてきてくれるのが嬉しくて。このまま冬が終わらなければいいのに、なんて思ったり。あぁ早く悠太に会いたい。





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