DustBox | ナノ

 *Dust Box
 
 

1/14 03:35  



(千祐)


「う、おわっ……!なに、どしたのゆっきー?」

「……」

「いきなり抱きついてくるなんて……もしかして甘えてるのー?」

「千鶴うるさい」

「ごめんなさい」

「……でも」

「ん?」

「甘えてるの、かも……わかんないけど」

「これ夢かな、ゆっきーが素直だ……」

「何それ失礼な」

「ごめんって!でも珍しいなぁとね!可愛いよ!」

「……」

「あっ!ちょっと無言で離れるんじゃないよ!やめて!」

「だからって今度は千鶴が抱きつかないでよ……」

「もうオレはお前を離さない」

「はぁ……」

「なんつって!どう、惚れた?」

「とっくに惚れてる」

「……あっ、そう」


(きみがきづかないだけでぼくはもうどうしようもないんだよ)





1/13 01:32  



*140字詰め

「はい、祐希」「ん、ありがと」オレの前に置かれた陶磁器のカップはがちゃりと音を立てた。黒い液体をぐるぐるとかき混ぜると、下から上がってきた白と合わさって綺麗な渦を作る。こくり、ひとくち飲んで少しの苦味に顔をしかめた。コーヒーなんて嫌いだけど、悠太の淹れるコーヒーはだいすきだよ。

(139字)




1/3 23:41  



「んっ……ふ、」

「ゆうた、声えろい……」

「そんっ……な、こと」

「ふふ……、かーわい」

「んむ……ぅ、やめっ……」

「ゆーたちゅー嫌い?」

「きらっ……じゃな、けどっ……!」

「けど?」

「ゆ、きの……オレっ、おかしくなっちゃ、っふ」

「……もう、そんなこと言って。知らないんだから」

「ひっ……んん」


(キスで確かめ合う愛、とは)






1/3 12:18  




「ゆっきー……これ、なに?」

「なにって……スカート?」

「んなもん見りゃわかるわ!なんでこんなの持ってんの!?」

「まぁまぁ、いいから早く履いてよ」

「はぁ!?なんでオレが!」

「えー……だって絶対可愛いし」

「ちょっとやめて!オレ女の子たちに殺される!」

「ほらほら早く」

「え、あっ、ちょ……!いやああぁあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」



「うーん、やっぱ似合う。可愛い」

「だあぁああ……脚寒い……」

「もうちょっと短くしてみたら?」

「寒いっつってんのに!ゆっきーのおバカ!」

「いやいや……あと5センチ……」

「5センチって!見える見える!無理!」

「大丈夫だよ、千鶴のなら何色でも受け入れる」

「いや全然かっこよくねぇから!ゆっきー変態いぃぃぃぃぃぃぃ!!!」


(可愛くて愛しくてそれだけじゃあ全然足りない)





1/3 01:16  



「ゆーた、おはよ」

「おはよう、あけましておめでとうございます」

「あ……」

「今日は元旦ですよ、祐希くん」

「……そういえばそうだったね。今年もよろしく」

「うん、よろしく」

「あー、お年玉くれないかな」

「お父さん?」

「んー……、うん」

「頼めばくれるよ、きっと」

「いやぁ……頼んでまではいいかな。それだったらお母さんに頼むし」

「……ふふ、そう」

「なに笑ってるの?」

「いや、別に?それよりお母さんたちに挨拶しに行こう」

「え、あぁ……うん」


(頑固なところが可笑しくて、愛しい)




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