「仰向けになったら股開いてね。閉じないように自分で足抑えておくんだよ。」
「こ・・・、こう?」
言われるがままに動く比路。 今の自分、どんな滑稽な姿になってるんだろう。 考えたくない。 想像だってしたくない。 でも司は、そんな比路を容赦しなかった。
「もっと開く。そんなんじゃ全然、見れないでしょ!」
「ひッ!?」
開かせた股を、もっと全開に。 司から見て、股間の全てが完全に丸見え。
「あ、ここか。さっきぶつけた場所。こんなにも赤くなっちゃって痛そー。」
「お願い・・・。あんまり、見ないで。」
「だーかーらー、今さら何言ってんの?俺だって先生じゃないんだから、ちゃんと見ないと分かんないでしょ!」
こちらのか細いお願いも、司には分かって貰えない。 抑えていた股も閉じないように強く抑えられてしまい、もう観念するしかないようだ。 比路は早くこの時間が終わるよう念じ、じっくり見てくる司から顔も逸らして、ギュッと目を閉じる。 それすら司の手のひらで踊らされるとは気づかずに。 気づいてなくても、もう手遅れ。
「やッ?!ちょっと司、何して!?」
「消毒だってば消毒。でもこんなところに消毒液塗ったら、さっきのより数倍沁みて下手したら失神クラスでしょ?だから舐めて消毒してんの。」
ぶつけた場所を。 睾丸の筋をひと舐めされただけで、ビクンッと跳ね上がった身体。
「ヒロだってさっきそう自分で言ってたでしょ?ちょっとは我慢して。」
「で、でも・・・あっ!」
また舌で舐められた途端、強い刺激が背筋から身体中にビクビク走る。
「ん・・・っ、ふ。・・・・・・ぁ。」
その度に出ちゃいそうになる声を必死に抑えたが、どんどん荒くなっていく息づかいが止められない。 だめだめだめ。 これは手当て。 ぶつけた場所を消毒してくれてる治療。 そう自分で自分を言い聞かせていたけど、もう限界。
「つかさ・・・、もう。」
だからやめてくれるように。 もう消毒は大丈夫だと言うつもりだったのに。
「・・・ぁあ!司、そっちはだめ!」
司の舌先が睾丸から竿の先っぽまで。 スーッと筋を通って滑ってきたから、言いたかったことは言えず。堪らず抑えていた声を出してしまう。
「エッチだね、ヒロ。こっちは消毒してあげてるっていうのに、こんなにも感じまくちゃって。」
「違・・・!」
「違うないでしょ?そんなに気持ちよかった?今ので完全に勃っちゃったね。」
おかげで熱り勃ってしまった性器がグンと天を向く。 そんな比路を股の間から眺め、ニッコリ微笑む司。
「さて、と。ヒロのが異常ないかどうか調べるから。もうちょっと我慢ー・・・、じゃないや。我慢しなくていいから、いっぱい俺で感じてね。」
「え。や!まって・・・ぁ・・・司、まって!」
そう言いながら片手で包むように比路のを握り、そのまま上下にシュコシュコと。 咥えられた口や舌の全体でも唾液たっぷりな愛撫でしゃぶり尽くして、このままイかせる気満々。
「だーめ、待たない。仕方ないでしょ?俺は先生じゃないんだから。ヒロに射精してもらって、ちゃんと精液出るかどうかでしか調べられないんだから。」
「だからって、ああ!こんな調べ方自体・・・んふ。間違って・・・んぁ。」
「声。さっきまであんなに抑えていたのに、いいの?俺にも聞かれたくなかったんじゃないの?」
「く・・・・・・、っ。」
司のせいで、敏感に走る強い刺激。 司のせいで、大きく仰け反る身体。 司のせいで、ひとつひとつ大袈裟になっていく比路。 司のせいで。 司のせいで。 そんな司の・・・せいで・・・。
「・・・ぁあ!だ、だめ・・・ぅん!つかさ・・・ッ、ああぁっ!」
「ヒロ。声。」
「ー・・・きない!できないできない!我慢できないよぉ!」
喘ぎ出てしまう声も、自分ではもう制御出来ない。 膨れ上がった自身もパンパンに張って爆ぜる寸前。
「出る出る!司!出ちゃうってば!」
「出せって言ってんの。こっちは。」
「あぁぁーーー・・・・・・ッ!!!」
その果てを司の手によって、最高潮にどぴゅっと噴水のように勢いよく飛び出た白濁な精液。 結局、イかされて。イかさせられて。はーはーと肩で呼吸を続けたまま、比路は言葉を失う。
「・・・うん。問題なく、いっぱい出ちゃったね、ヒロ。」
一方で司は、ここまでしておいてまだ手当てだと言い切るつもり? 精液まみれな性器を見て、うんうんと頷いてどこか満足そうに笑っていー・・・。
しかしこのお話は、そこで途切れていた。 それ以上、先に進んでもまだ真っ白。 何故なら、
「っという例え話を。親友の2人をモデルにして書いてみたんだけど、どう?姉ちゃん。」
製作者・稚空が自分の姉のネタ探しにお手伝う為だけに、2人にも内緒で書いたお話だったから。 だから全部、幻。全部、空想。全部、フィクションというわけである。 でもモデルとして使うには持って来いの資材なお2人で、途中までの内容だけど目を通した姉は大変、ご満足。 実家に揃うそんな姉弟のやり取りを遠くで見ていた兄であり弟でもある明人は、
(自分(弟)の友達を、そういうネタに使うのってどうなの?)
と、心の声だけでツッコミ。 止めようとすると巻き込まれるので、触れるべからず。 それは鈴木家3姉弟は今日も平和という証でもあり、このifな物語もここで幕を閉じるのだった。
|