あれっだけ言った後なのに、本当何考えてるんだろう? 1度ならず2度まで、しかも同じ手でやりやがって。
「なあ?俺って空のなんなの?空から見て俺は友達じゃなかったのか?」
「・・・・・・。」
さっきは抑えられていたが、2度目となれば俺の怒りは空を容赦しなかった。 仏の顔は3度までとよく言うが、そんな余裕、今の俺にはない。 陸哉以外の誰かならあったかもしれないが、他の誰でもない空だったから許せられなかった。
「しかもまたこんな手使いやがって!」
「・・・!」
だから貰った手紙を。 グッシャグシャに丸めて、怒りのまま投げて空にぶつけた。 それでも空は何も言ってこない。 何か言いたそうなのに、俺の怒りを黙って受け止めている。
「そんなに楽しいか!?俺を弄んで!!」
「・・・・・・。」
「何か言えよ!言い訳あるなら何か言ってみろ!!」
そんな空に余計に腹が立って怒鳴り、彼の口を開かせたが、
「・・・鳴。今日はもう、エイプリルフールじゃないよ。」
近くにいる俺に向かって遠い目をして、そう告げたのだ。
「ずっと鳴が好きでした。・・・ごめんなさい。」
手紙に書いてあったとおりに。 差出人は自分の想いを告白したのでした。 今度は嘘じゃない、と・・・。
つづく
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