01
あゆむが仕事に行ったあとで郵便物のチェックをすると、全然覚えのないところからぎょっとするようなものが届いていた。
「……これって」
どうしようか迷ったけど、こんなものはDMで送られてくるはずがないし、わたしじゃないならどう考えたってこれを送ってもらうように頼んだのはあゆむで、でも当然あゆむだって、わたしが郵便物をチェックすることくらい分かっていたはずで、そう考えるとわたしはもうどういう顔で帰宅するあゆむを出迎えればいいのか……。
おむつ一丁ではいはいしている達樹を抱き上げて、わたしは話しかけてみる。
「パパ、どうしたんだろうね」
「あぶー」
もちろん望む相槌が返ってくるわけないことくらい分かっているけど。
達樹を揺すってあやしながら、考える。
あゆむが帰ってきたら、素直に理由を聞こう。それから、ちゃんとあゆむの話を聞いて、納得してからにしよう。
……そういえば。
突然、と思ったけど、ずいぶん前に予兆はあった気がする。達樹を妊娠したころの話だ。
もしかして、あゆむ、あのことをずっと気にしてた……?
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