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なんなんだよお前。
お前友達だと思ってる相手にあんな顔すんの?
あんな可愛い喘ぎ声俺以外の男にも「友達」だからって聞かせるわけ?
あの顔俺以外にも見せるわけ?
しないだろ。冗談じゃない、馬鹿ひよ。
本能的に、衝動的に、ほぼ無意識でその細っこい腕を掴んで気付いたら家の前だった。
まだぐずぐずと泣きかけの顔してるひよこに、無性に腹が立って、そのまま部屋に上げてベッドに放り投げる。
「いたっ」
「……ざけんなよ」
首筋に噛み付くと、叫びながら肩を押された。何本気で抵抗してやがる。
なんなのお前。もしかして恋人だと思ってたの俺だけなわけ?
「わたし、あゆむの彼女……?」
「……違うのかよ」
「わたしのこと、……好き?」
「たりめーだろが」
「……最初から?」
コイツ、ほんとに馬鹿なんじゃないか。頭のネジ何本か、足りていないんじゃないか。
なんで何とも思ってない女にわざわざ自分からキスしなきゃなんないんだ。
そう言ったら、なぜか大声張り上げて泣き出した。……なんでだ。
びーびー泣きながら、好き好き大好きあゆむは? ……って泣くか喋るかどっちかにしやがれ。
と言いたかったけど、泣きながら好きって言ってるのも可愛いから、許す。
笑った顔も可愛いけど、やっぱり誰にどう思われようと、結局この泣き顔は俺だけが見れる特別な顔だ。
誰かに見せるわけじゃない、俺だけのものだ。
20070227
20080425
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