魔法薬学授業内タイプM




「ひ、いっつ…!」


「いきなり何だ、変な声出して…どうしたんだよミリア」


「ゆ、指切っちゃったみたい…コレ刻もうとしたら手が滑って…」


「ちょっと見せて見ろ、」


「う、うん」




魔法薬学の授業で新しい薬を調合している時の事。私は左人差し指の側面をぱっくりと切ってしまった。痛い、のは一瞬だったけど、びっくりした…てか血、止まらない。


そんな私の手を気にかけたのか気にかけてないのかドラコがそっと手をそえてまじまじと人差し指を見た。





「そんなに深くなさそうだな。」


「うん、でも血止まらないし…」


「大丈夫だ、んっ」


「っえ!!?」





な、なになに!?ドラコは迷うことなく私の手をひっつかめば人差し指を自分の口に含んだ。あれだよ、ペロッとかの可愛い感じじゃなくてパクッて感じ。食われた!!的な…


しかも傷口を舌で吸うみたいに舐めるもんだからホントなんか変な感じで…ちょっと…っ…





「んっ…、ほら、大体止まっただろ。コレ付けとけよ」


「なっななな…にしてってて…!!」


「何をそんなに焦ってるんだ?ミリアらしくないぞ」


「うっえ、うえぇえっ…だ、っていきなりこ、こここんな!!!」


「何でそんな顔赤くして…しかも何涙ぐんでるんだよ!僕が泣かせたみたいじゃないか!」





私はひたすらわたわたしてありがとうも言えない。ああ、忘れてた…コイツはイギリス人なんだ、キスも挨拶のうちだもんね…
っでも…恥ずかしいもんは恥ずかしいんだよっ!!!あああ、ばか!してやられた!!!


そんな人の気も知らずに絆創膏を巻いてくれるドラコは何とも思っていないようで。むしろ焦ってる私を怪訝な目で見ている始末。そしてため息つけば作業に戻った。もう切るなよって言ってくれる良心はきっと坊ちゃま特有の紳士精神だよ、絶対。




この授業後、パンジーに泣きついたら別に大したことないじゃないって呆れたように言われた。なんだよ、スリザリン生はみんなこ、こーゆーの、慣れてるとでもいうのか!!ついてけないよ!!





続編的なもの。

セブ夢ヒロインの暴走。






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