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クモワシのゆで卵を作り、ゴン達四人とヒソカは合格だ。


ゴンが私の分の卵も捕って来てくれたから、有り難く頂いた。


甘くて美味しかった。


そして、私達は今飛行船に乗っています!


††††††††††


「うわぁ〜。すっごいね!」


ゴンが無邪気に船内を走り回る。


「そうか?」


キルアがそんなゴンに冷静に返している。


対する私はというと、手摺りに必死でつかまってます。


実は私、高所恐怖症です。


「つーか、名前。そんなしがみつかなくったって落ちねぇって」


「名前って高い所凄い嫌いなんだね」


そうなんです。


本気で怖いので走り回らないで。


安定してないから、飛行船なんて嫌いだ。


これなら、落ちると分かってるだけ、飛び込んだりするほうがよっぽど怖くない。


『怖い、高い、浮いてる…』


どうしよう、なんか一歩も動けなくなってきた。


「大丈夫だから手離せって」


キルアが呆れた顔で私を見てきたけど、今は何も言い返せない。


「名前、俺が手握っててあげるから、手離してみてよ」


ゴンが見兼ねて、私の手を取り、少しずつ手摺りから距離を離して行く。


『うぅ〜…。やっぱり怖いよっ!高い所なんて嫌いだ!!』


直ぐに手摺りが恋しくなる。


早く地上に帰りたいです…。


「ったく、俺が手摺りの方の手掴んでてやるから、手摺りから離れろ」


キルアが無理矢理手摺りから私の手を離して、代わりにキルアの手を握らされる。


『ち、ちゃんと手、握っててね?』


ヤバイ、涙出てきた。


手にもじんわりと冷や汗をかき始めた。
 

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