蒼い瞳の君に
4話

そう、自分はうずまきナルトが好きなのだ。


それはまさに青天の霹靂だった。


全てを失ったあの日から、極端に人との接触を避けるようになり、他人の思惑や思考などに興味を持てなくなった自分。


他人への感情の扉はとうに閉ざされていたから、そんな甘ったるい感情は、まず一生縁のないものだろう、とずっと思っていたのに。


ちゃんとした言葉にするには結構抵抗があるが――――ふざけたように笑いながら話しかけてくるのも、過剰なぐらいに喜怒哀楽が激しいのも、その存在の全部が好ましく、愛しかった。


他人の外見や意見に惑わされず、怖いぐらいに真っ直ぐ本質を見抜く力を持ち、己の信じる道を大切にし、それを貫くひたむきさに。


強く惹かれた。


そして太陽の下で見せる笑顔は、真夏に咲き誇る向日葵のように眩しかった。



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