裏切りが君という裏切りを呼んだのだ

叶ってうつくしい願いごとならばよかったのです。哀しみに染まる瞳でもただ一つ縋れるものがあればよかったのです。憎んでそれでも世界が救われればそれは尊いことに思えたのです。あの日のよき美しさを忘れてしまったあなたにわたしはそう願ってましたよ。

「あなたが望むかぎり人はあなたを裏切り続ける」

それが新しい裏切りと新しい憎しみを生んだとしても、それがあなたであれば全て許された出来ごとだと信じていたのです。

廃墟に花は物寂しく揺れる
嘲りのカーネーション
裏切りの落涙は香る
幸せを誰よりも願ったのは
罪に濡れた贖罪の声
骸に静かに芽吹いた復讐
愛と孤独の最下層
末期に震えた希望
愛憎の夜明けを迎える刻
いつか君が死を与えるまで

Exoriare aliquis nostris ex ossibus ultor
(報復者がいつの日か、私の骨から復活しますように)


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