決闘は愛という名の剣で (3/5)


 正午。ルルーシュは剣を手に、ユーフェミアの慰霊碑の前に居た。まさかここが自分の最期を迎える場所になるとは。皮肉な気持ちで慰霊碑を見上げる。
 ルルーシュがスザクの愛を失うきっかけになった女性、ユーフェミア。その彼女の慰霊碑の前で、ルルーシュはスザクの愛を再び手に入れる。自らの命と引き換えに。
 「本当に来るとはな。言っておくが、昨日の言葉は脅しじゃない。私はスザクを泣かせたお前を決して許しはしない!!」
ジノが剣を抜き放つ。白銀の刃が真昼の太陽の光を弾いて輝いている。ルルーシュも鞘から剣を抜き払った。そしてその鞘を地面に投げ捨てる。恐らく剣を戻すことはないとわかっていたから。
 立会人はジノの側からはアーニャ・アールストレイムが。そしてルルーシュ側の立会人は、ヴィレッタ・ヌゥに頼んだ。彼女には決闘で自分が死んだ場合は、全ての真実をスザクに話すように伝えてある。スザクは悪いようにはしないだろうから、彼女にとっても願ったり叶ったりだろう。また万が一イレギュラーが起きてルルーシュが生き残ったとしても、教師として安全面の確保のために引き受けたことにすれば、問題ない。
 双方の立会人が条件を確認し、誓約書を交わす。
 そして二人は剣を構えた。


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テーマ「人外ファンタジー」
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