逆ラッキースケベしちゃった夢主たち〜ver.ツキ夢主〜

【夏樹の場合】
「ん?ああ、夏樹か」
肩越しに振り返る恋人は丁度着替え途中だったようで、惜しげもなくその肉体美を上半身だけとはいえ晒しているわけで。何も身構えずに扉を開けた夏樹は想定外の光景にぴしりとオノマトペが付きそうな勢いで固まった。……刹那、物凄い勢いで扉を閉める音と上ずった声。
「すすす、すいませんでした!!!出直します!!!!」
「……あいつ、よく三年間あの寮(渋谷寮)でやってけたな……?」

A、三年間半同棲(正しくは居候)してた筈なのに全く耐性がつかない。何故。


【千歳の場合】
「……びっくりした。宗司かあ」
「……何だよその反応……」
ここ最近ますます女性ファンキラーと化してきた神楽坂の半裸などものともせず一瞬固まるものの怖気つく事無く歩み寄ってはい、これ若月さんから預かってるよと書類を手渡した。おう、と受け取りながらもお前本当にこの格好でも何も言わないよなあ、と彼は呟く。もう見慣れたよ、とは幼馴染の弁だ。実際実家にいた時にも半裸の彼に出くわしたことは何回もある。
「流石に下着一枚で居たら怒るけどね?」
「文句じゃねーのな」
「私の前に理世ちゃんがきっと文句言うでしょ?」
「ああ……まあな」

A、幼馴染なので慣れた。(でも千歳は宗司の背中を見るのは好き)


【梓の場合】
「あ」
「へ、」
桜色の瞳がまん丸に象られた。袖を抜いたTシャツを首に引っ掛けたままの、すなわちほぼ半裸の剣介と、何か用でもあったのかレッスン室の扉を開けた梓の視線がかち合って固まる。程なくして先に動いたのは梓だった。
「……すまない。タイミングが悪かったな。出直すよ」
「なんかごめん……」
隣の涼太から感じる厳しい視線と居た堪れない空気に苦い笑みしか出ない剣介にそう余り怒ってやるなよ、とやんわり釘を刺した梓はぱたんと扉を閉めて、早歩きでその場を後にした。目指すのは人気が少ない場所。この真っ赤であろう頬を鎮める、落ち着いた場所を探さないと。次に会う時に、「何時もどおりの梓」で会う為に。

A、本人の前では出ないだけで見て無い所ではめちゃくちゃ動揺が顔に出るタイプ


【陽葵の場合】
「……」
おつかれ、と入って来た陽葵の目に飛び込んできたのは腐れ縁の男の肌色で。即座に彼女の視線の色があんた何やってんの、と言いたげなそれに変わる。
「熱いんだから仕方ないだろー。あ、ひまちゃん水、水くれ」
「鳩尾に一発入れられたい?」
「分かった分かったからマジの顔やめろ!」
益々眉間に皺が寄った彼女に慌てて前言撤回すれば余計な一言が多い、という文句を頂戴しつつも水が投げ渡される。難なくキャッチした玲司が喉仏を上下させて飲み干しているとばさりと投げ渡されたのはタオルとタンクトップで。
「せめてそれ一枚くらい着なさいよ。腹冷やすわよ」
「へいへい」

A、何も思わないわけじゃ無いけど口にも態度にも出さない
※ちなみにタンクトップとタオルは玲司の荷物から勝手に引っ張り出した


【飛鳥の場合】
「」
「……飛鳥ちゃん?」
聞き取れないくらいの小さな声で形容しがたい何かが聞こえたかと思えば書類の受け渡しか何かに来た総務の彼女はぴしりと固まってしまった。それからあっという間に茹でだこのように顔が真っ赤になっていく。原因は偶然着替え途中だった眞宮が、ほぼ目の前に居たから。
「ちょっと蒼下、そんなところで何突っ立って……あ」
「陽葵ちゃん、これ俺のせい?」
「十中八九眞宮さんのせいでしょう」
「そっか〜……」
「うぅぅぅぅ陽葵先輩ー!!」
参ったなあとぐしゃりと前髪を掻き上げた姿さえ今の飛鳥には刺激にしかならない。そんな悲鳴と共に陽葵の背中に張り付いた飛鳥は暫くそのまま動こうともしなくて、彼女にいい加減にしろと一喝されるのはまた別の話。

A、推しの半裸を目の前で見て正気で居れるはずがない

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