0.5坪の高熱 2/2



くちくちと音を立てて扱かれながら、俺も手を伸ばして崎森のテントを張った股間を撫でた。止められはしなかったから、そのままジッパーを下ろして手を入れる。じっとりと汗と先走りで湿っていて、蒸れて熱い。
「う、わ…それ、もどかしい。もっと擦って」
「ん?ふふ、はっ、…っ、このまま出すか?」
「絶対やだ。晶さんの中で、イきたい」
崎森は既にだるだるに緩めていたネクタイを輪のまま外して、俺が出した透明なやつで濡れた手でベルトを解く。パンツをずらしてガチガチのチンコを出すと、尻が早く欲しいと疼いている。顔に出てるのはわざとだが、指摘されるとイラッとした。
「……ゴムつけろよ」
「じゃ、後ろむいて、壁に手ぇついてて下さい」
「あんまほぐさなくていいからな」
「え?なんで?」
後ろに立った崎森はわかっていない様子で、ゴムを開封する。それでも俺が答える前に、待ちきれないみたいに先っぽをあててきた。そこまで緩くなっちゃいないはずだが、入ってしまいそうだ。なにせ昨日の夜、俺は自分で拡げている。崎森が冗談半分に持ってきたバイブを試して、今はとてつもなく後悔している。
「昨日、ちょっとな」
「入れたのって、指?それとも……その、」
ゴクンと唾を飲む音が耳のすぐ裏でする。重なってきた体が熱すぎて、頭の中まで溶け出すんじゃないかと思う。俺が正直に答えたら、きっと慣らす暇もなく押し入られる予感がした。腰骨を撫でていった両手が、尻の肉を左右に開かせてきて、穴が崎森のチンコにキスしてるみたいだ。
「教えて、晶さん」
そんな甘えた声出すんじゃねえよ、と殴りたくなった。焦らされるのは嫌だ。もういい。どうにでもなれだ。
「お前が、前に持ってきた、バぃ」
「ごめん無理、晶さん、ほんとごめん、ごめんなさい!」
「ぅえッ!?あっ…ちょ、待っ…!」
「ごめんね、ごめ、もう入れさして、晶さん…っ」
「あっ、ぁんっんっ、は、ぁっいゃ、入っちゃ、あんんッ」
言い終わる前に崎森は入ってきた。今日一熱いチンコが、とんでもない存在感を放って俺の体を犯す。内側から本当にどろどろになっていくような感覚がして、膝から力が抜けた。トコロテンとかいう恥ずかしい言葉を思い出す。
「っイ、ぁ…?ぁ、うそ、んぁ、あっ、待って、崎森…っ」
「駄目。待てない。だって、晶さん…ホントやばいって」
何がやばいって、俺の尻だ。すっかりモノを入れるのに体が慣らされて、勝手に気持ち良くなっている。崎森のデカイ体に支えられて、トイレの壁にへばりついて、馬鹿みたいに腰を振られて、汗でずるずるで、苦しい。
「すげ……中、まだ拡がったままですよ」
「やぁっ、あっ、待っ、声、聞こえッ、ひぅ…っうんっ、ああっ、はぁ、あんっんっ」
どうにでもなれとは思ったが、急に激しすぎる。窓を開けたのか、外から弟たちの声がしていた。俺は急に気が気がじゃなくて少し抵抗してみたが、崎森は完全にプッツンしている。俺の片足をあげさせて、更に下から強く突きあげようと動き出す。
「崎森っ、だめ、それっ…ッ、ぁん、ぁあッ」
「あー、くっそ滑る、もう全身にゅるにゅるですよ。特にココ、すっげぇエロいことになってるし」
「ぃっく…!ちんこ駄目、いくっ、いっちゃう…っ!」
「晶さんって、気持ちいいと可愛くなっちゃうよね」
気持ちの悪いことを囁いて、崎森が奥を抉ってくる。俺のチンコは触られてもいないのに先から白っぽいものをまだドロドロと漏らしている。何度も抱え直されて、太ももを掴む手から逃げようとすると、爪でひっかかれた。そんな痛みまでがよくて、頭を振ると汗の雫が飛ぶ。
「あんまり声でかいと、バレますかね」
「ぁあん…ッ、はぁっあっぁ、ぃっ、きもち、ぃっ」
「晶さん聞いてます?ねえ、ちょっと」
なんだか俺一人で浮いてるような奇妙な心地だ。ただ体の中をドスドス刺激されると、やばいくらいに気持ちがよくて何度も絶頂しているような。内心、俺がこれだけなってるのに遅漏すぎる崎森を恨みつつ、目の前がぼんやりと歪み始めた。これは、やばいというか、まずい。
「晶さん、そろそろ、俺もいきますから」
「んぅ、うっあっあっぁん、んっぃい、いいよ…っ」
「晶さん!好きです、愛してます、超やばい、いく…!」
バツンバツンと汗まみれの体をぶつけあって、それからなんだかアホみたいだなあなんて最後に思って、俺の意識が完全に溶けた。

目が覚めたのは、案外早かったようだ。全裸のまま俺はまだトイレで便座に座らされている。膝もとでは冷やしたタオルを持った森崎が、心配そうな子犬の目をしていた。ごめんなさい、と小声でペットボトルを渡してくる。
「……まあ、俺も悪かったな」
「え?ああ…いや、ほんと、無理させまして、その」
「はぁー………この時間が一番苦手だわ、俺」
「エッチしてるともうなんだかわかりませんもんね」
嬉しそうな崎森に蹴りを入れる。体が死ぬほどダルイ。動きたくない。外で鳴いている蝉がヒグラシに変わって、独特の物悲しさを誘っている。風呂に入りたい。



150731
莉那さま・995さまリクエストありがとうございました。

 


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