芸人の苦悩


同期の芸人、宇佐美に誘われて京都旅行。
旅館で酔っ払った宇佐美はなんと俺が好きだと告白をしてきた。
戸惑う。今ここ。
「え、ウサ…めっちゃ女好きじゃん」
「そうなんだけどさ、瀬戸はまたべつなんだよ」
酒のせいで顔が赤い宇佐美。
芸人の男前ランキングで上位に名前が挙がるだけあって同じ芸人仲間だけどどこか色気がある。
「俺のこときらい?」
「いや、ウサのことは、好きだけど…」
なんだこの状況。
わけがわからなくてドキドキしてきた。たぶんこれが宇佐美じゃなかったらこんな態度じゃないんだろうけど。
「じゃあさ、チューしよ」
「えっ!?」
宇佐美がいきなり距離をつめてくる。動いたせいで浴衣が少しはだけた。
「いっつもしてんじゃん」
「それはテレビだから、」
「ふーん」
口を尖らせて拗ねる宇佐美。あ、かわいい。
とか思っちゃダメなのになんかじっと見てしまう。
ぷい、とあっちを向いてしまった。
でもそう言えば宇佐美とは何回かしたことがある。
逆に男となんて宇佐美としかしてない。
同期だからしやすいってのもあったのかもしれないけど、もしかして俺も心のどっかで宇佐美が好きだったのか、も?
俺は宇佐美の肩をぽんぽんたたいた。振り返る宇佐美に、チューをする。
「瀬戸…」
「ウサ、俺、」
宇佐美がにこ、と笑った瞬間部屋のドアが勢いよく開いた。とめどないフラッシュがたかれる。
「はいスクープスクープ!ちゃんと撮ってー!」
「え…?」
入ってきたのは先輩の芸人さんと相方、その他タレント数名にカメラ、マイク、エトセトラ。
「おっす瀬戸ちゃん!」
にかっと笑う先輩。
あ、これ、
「どっきりでーす」
宇佐美の顔を見る。爆笑。
俺はばたりと床に倒れた。
なんだ、どっきりか。
まじでびっくりした。
「瀬戸って男もいけんだね!」
「いやいけないっすよ!マジどうしようかと思ったんすけどまあチューくらいいっかみたいな」
いじられてそれにコメントして周りが笑う。
宇佐美も仕掛けといてびっくりしたなんて言っている。
俺は笑いながら、どこかぎこちなかった。


「ごめんな、どっきり」
次の日の夜宇佐美と飲んでいた。個室で隣に並んで窓を眺める形で座る飲み屋、宇佐美が気に入ってる店で今までも何回か来たことあったけど今日はなんだか変な気分だった。
ふいに昨日のどっきりの話になる。
「いいよ、企画だし。俺らもあの番組に出れるくらい売れてきたってことだろ」
「そうだな。ヤマは絶対ヤっちゃうってずっと言ってた」
宇佐美は笑う。ヤマは俺の相方。あいつそんなこと言ってたのか。
「でも俺が本当に襲いかかってたらどうしたんだろな。使われないだけかな」
「そうなる前に止めるだろ。俺なりスタッフなり」
宇佐美は冷静に言う。
そんなもんか。
「てかお前襲うの?」
「ははは」
「でもチューしたからな」
「有り得んこともないっしょ」
俺はあの時から、なんか変だ。どっきりだったのに、未だに宇佐美を見るとドキドキする。変なことばっか、さっきから口走ってる。変な気持ちだ。
俺はなんとなく、宇佐美にチューした。
「っ!なにしてんだよ」
驚く宇佐美。でもテレビでいつもする時と同じ反応。
そうだ、芸人の俺たちのチューなど笑いにしかならない。お互い本気にもしない。それがなんだかもどかしい。俺は今度はもっと深く唇を合わせてやった。
「ふっ…んぅ…」
もし宇佐美が嫌がったら、どっきりの仕返しだと笑い飛ばしてやろう。
言い訳を用意しながら、しばらくチューを楽しんで、離れる。宇佐美は口元を抑えて、困った顔を俺に向けた。
あ、予想外だ。こいつ照れやがった。
俺の心臓がどくどく鳴る。
「今日もカメラあんの?」
「ない、」
「じゃあ止める人いないな」
俺は宇佐美の股間に手を伸ばす。ジーパンの上から撫でると、宇佐美が小さく抵抗する。
「ちょ、瀬戸…っ?」
「昨日の仕返し」
「ばか、何してんだよ…っ」
首筋に舌を這わす。
ぶる、と宇佐美の体が震える。
やっぱ顔はいい宇佐美。色気がある。
基本的に俺は女が好きだけど、宇佐美ならイケるかもしんない。
「だめ…、」
「本当に嫌ならこんなにおとなしくしてないだろ」
「ふ、うぅん…っ」
宇佐美は色っぽく息を吐く。
本当に同じ芸人仲間だとは思えない。なんでこいつは芸人になろうと思ったんだろう、確かに面白いんだけど。
俺は調子に乗ってジーパンのジッパーをおろして、宇佐美のちんこを取り出した。
直で触るとひくひく反応している。
「あ…っあ、瀬戸ぉ…んん」
他人のちんこ扱くなんて、と思ったが宇佐美には自然に出来てしまう。
暗めな部屋なせいかよく見えないけど、触った感じ先っぽからはちょっと我慢汁が出ている。
「こんなの変だって…」
宇佐美は俺の肩にもたれかかりつつ自分のちんこが扱かれているのを見つめている。
「俺たちいつもチューしてんじゃん」
「それはテレビだから、あっんんっ」
どっきりの時とは逆で、今度は宇佐美がその言葉を口にする。
「ウサ、かわいい」
「ばかだろ、お前…こんなの全然おもしろくねぇよ」
そう言って俺を見上げる宇佐美の目はうるうるしていて正直やばい。
ああなんか興奮してきた。
手の動きを早めるとまた宇佐美の体が反応する。
「あっ、はっ、んん…っあ…っ、やん、瀬戸ぉ…」
「イク?」
「あっ、あぁっイ、ク…っふあぁっ」
宇佐美は体を震わせて俺の手の中に射精した。
くた、と俺に体重をかける宇佐美。
身長が俺より低いことをいじったりしていたけどそれすらなんだか可愛く思う。
女の子に比べたらそりゃ体はかたいし体格もいいんだけど。
手についた精液をおしぼりで拭きながら、萎えてしまった宇佐美のちんこを見る。先っぽから少したらりと垂れる精液がやらしい。
「はは、かわいい」
「っばか!何やってんだよお前はっ」
今更暴れようとする宇佐美を押し倒す。
宇佐美が喧嘩弱いのは力がないかららしい。簡単に床に倒れてしまった。ジーパンと下着をずらして露出させたちんこに舌を這わせる。
「おい…っ、あんっ嘘っちんこ舐めんなぁ…っ」
やんやん鳴く宇佐美。
この顔で女好きだから結構遊び人なはずなのにこんなに感じやすくていいんだろうか。
「ウサって女の子にフェラしてもらってもそんな喘いでんの?」
「んなわけなっ、あぁっああん、瀬戸が舐めると、ひんっ変な声出る…っんあぁ」
完全に俺は調子に乗ってる。ついには宇佐美のケツの穴にまで舌を這わす。
嫌々首を振る宇佐美は犯されることが嫌なのではなく俺とエッチなことをしていることが羞恥に感じているようだ。顔を真っ赤にしている。
「瀬戸、はぁん…っも、やだ俺…こんなとこで…んんっ、あぁんっ」
「ここじゃなかったらいーの」
俺の問いに宇佐美は唇を噛んで困った顔をした。



「あぅんっあんあんあんっああっあっやぁんっ瀬戸ぉ、ひぁうんっ」
宇佐美と俺は店から出て宇佐美の家に行くことになった。俺はまだ相方と同居中だから、最近マンションに住み始めた宇佐美んちにお邪魔している。
同期なのに宇佐美の方が売れてるらしくマンションは超高層。超広い。
新居のにおいと窓から見える夜景が見える中で、俺は宇佐美の尻にちんこを突っ込んで腰を振っていた。
パンパンパン、肉がぶつかる音とくちゅくちゅと俺と宇佐美の汁が混じり合う音。
宇佐美は涎を垂らしながらあんあん喘いでいる。
「ウサ、かわいい」
「あんっあっあっあっあぁんっあんっ」
喘ぐ宇佐美の体を起こして態勢を変える。
夜景が一望できるでかい窓に手をつかせてバックでまた尻穴を突く。
「あぁんっやんっあぁあっんっんっんっあぁっ」
「窓写ってる」
囁くと宇佐美は窓に写っている自分の姿を見てきゅうっと中を締めた。
バックで俺に突かれていることに興奮したんだろうか。
「あんっああっ瀬戸ぉ…っひぃあんっあんっあんっだめぇえっ」
「なにがだめなんだよ」
パンパンパン、クチュグチュ、ヌコヌコ
激しく動かすと宇佐美の体が反る。
「こんな、だめぇっ!あんっあんっあぁんっこんなのっ、変…っあんっああっ」
「いいじゃん、なんだったら今度テレビで話したら?同期の瀬戸にケツ掘られましたって」
「言える、わけな…っんあっあうぅんっあっあひぃあんっばかぁ…っ!」
パンパンパンパンパン
激しい腰つきに合わせてなんだかんだ宇佐美も腰を振る。
俺も宇佐美をいじめる余裕もなくなって、二人の荒い息遣いがやけに聞こえる。
なにやってんだろうな、俺。
どっきりを真に受けて忘れられないなんてバカみたいだ。
本当、お笑いだ。
「あんあんあんっああぁんっイク、イクっ!イクぅううっ」
宇佐美が窓ガラスに精液をぶっかける。
俺も宇佐美のイキ顔に止めを刺されて中に入れたままイッた。
「あっあってめ…っ中出しすんなぁ…っあぁぁん」
睨んでいるつもりなのだろうか。宇佐美が俺を見つめる。
ちんこを抜くと中から俺の精液がとろりと流れ出てきた。
そんないやらしい尻を床につけて宇佐美はぺたんと座り込む。
俺は宇佐美の髪の毛を撫でた。
「もう一回する?」
「…いい加減にしろ」

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