ASB6位:瀬名龍二


最近俺は、周りの声がきゃんきゃんうるさくて色んな人間にじろじろ覗かれるクソ狭い部屋から脱出した。
そして名前をもらった。
「とーらーじー」
虎二!これが俺の名前!強そう!
そして俺の名前を呼ぶのが俺の天使!
名前は龍二!俺の花嫁候補だ!
「ただいま虎二」
龍二は帰ってくるなり俺に太陽のごとく眩しい笑顔を俺に向ける。あー眩しい!眩しい眩しい眩しい!
ゲージから出ようとジャンプしまくると龍二は外に出してくれた。
おいで、と手を出されるので俺は飛びついて龍二にチューをした。べろべろ舐めると龍二は楽しそうに笑う。
かわいいぜ龍二!食べちゃいたいぜ!
「ほら、黒川。虎二」
べろべろやってる俺は向きを変えられた。目の前に地味な男が立っている。
なんだこいつ!龍二のなんだ!なんだなんだ!
俺はこの男を生理的に受け付けたくなかったから、めちゃくちゃ睨み付けた。ひるんだのか男は俺に近寄ろうとはしなかった。
この男には俺の力を思い知らせたぞ!
龍二は俺のものだ!
「はい、ごはん。いっぱい食べろよ」
龍二はごはんを置いて俺の頭を撫でた。
龍二!龍二がくれたごはん!絶対おいしい!
俺は目の前のごはんにがっついた。


「あ、ぁん…っ、んんっ」
はっ!危ない。俺は何かの声ではっとした。
ごはんを食べたあとお腹いっぱいになって寝るところだった。あぶねー。半目だったに違いない。
周りを見渡すと、いつの間にか龍二がいない。あれれ。どこ行ったんだ龍二!
俺は龍二の匂いのあとを追いかけた。
龍二がいつも寝てる部屋のドアがちょっと開いていたので、俺は頑張ってその中に体を捩じ込ませて入った。
「あっ…あぁっ、んぁっ、あんっ」
龍二はベッドの上にいた。あの男も一緒だ。
龍二は俺みたいな格好してて、あの男が龍二の後ろから動いていた。
「あん…あぁっ黒川ぁ…っ」
これ交尾だ!龍二交尾してる!交尾だ!
あの男め!俺の花嫁なのに!俺の龍二なのに!龍二と交尾してやがる!
「あぁっ、あんん、だ、め、イくぅ…っ、あぁん」
龍二はびゅーってミルクを出した。
ミルク!龍二のミルクー!ほしいー!
俺はベッドに近寄って頑張って立ち上がりシーツを引っ張った。
何故だか男とがっちり目が合う。
そして龍二に俺がいることを、教えた。
龍二がベッドの上から顔を覗かせた。龍二!龍二かわいい!龍二!龍二!俺も龍二と交尾したい!
ぴょんぴょんしてると龍二がベッドの上に乗せてくれた。龍二!龍二!
俺は龍二に擦り寄った。
地味男が羨ましそうにこっちを見る。
やはり龍二は俺のものだ!誰にも渡さない!
俺は男を放置して龍二にチューをした。

「…なぁこいつ興奮してね?」
「え?そうか?」
「チワワのくせに………」


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