text (ぎふと!) | ナノ

愛と歪みとチョコレート



・「Sakusou」あさかさまより、素敵すぎるコラボ小説
・狛枝♀さん(×ヒロイン秋月まりん嬢) + 拙宅風紀(巫女)、旦那さまがたの集い
・名前変換は拙宅巫女のみ







「さて、常日頃女子に囲まれている確率が割と高い割にその中のたった一人にしか男として見られていない風紀を乱す風紀委員(笑)こと石丸くん」
「……なんだね、その珍妙な称号は」
「的を得てると思うけど?」
「僕は風紀を乱してなどいないッ!それから僕は世界でただ一人、白雪にさえ男として見られていればそれで一向に構わないッ!」
「……有栖川さんの風紀は存分に乱してるんじゃん。──ああ、そういうの今はどうでもいいんだよね、本題に入ろうじゃない」
「……本題、というか──この室内に漂う甘い匂いとボクが何故か持参させられたものからして、あなたが何を言いたいのかをある程度把握しているつもりだが?」
「なら話が早いね。ボク達は来たる2月14日に、ボクはボクの希望ことまりんさん、キミはキミの恋人の有栖川さんから本命チョコレートを貰うことが確定しているわけじゃない?」
「そうだな。そうでなかったら僕はすみやかに様々な準備に取り掛からねばならない」
「スルーするからね?キミが大和田くんとチョコレートを作った、って話をきいて、そういえばボクって作るとしたらまりんさんと一緒に作るんだろうなーって思ってさあ……去年もそうだったから。でもねえ、それじゃ芸がないじゃない?いや、まりんさんの可愛いエプロン姿を見ながらお菓子作りするのも吝かじゃないって言うかむしろ大歓迎だし将来的には毎日でもそうしたいくらいなんだけど、たまには初々しくいきたいじゃない」
「なるほど、わからん。結論から言ってくれないか」
「有栖川さんの全面協力のもと、今年のバレンタインはまりんさんと有栖川さん、ボクとキミでそれぞれチョコを作ることになったよ」
「それは良いのだが……狛枝先輩、白雪に余計なことを吹き込んだりは」
「してないよ。ボク側の事情しか伝えてない。キミを誘うことは言ってないし」
「それなら、良いのだが」
「ところでキミは何故割烹着をチョイス?」
「汚れを全面的に防げるじゃないか。──というのもあるが、生憎持ち合わせがこれしかないのだ。わざわざ普通のものを買うのも面倒だろう。それに白雪が「清多夏さんの割烹着姿、可愛らしくて好きよ」と言ってくれる!」
「心底どうでもいい情報をどうもありがとう」
「それで、何を作るのかは決めているのかね?この間はトリュフチョコレートなどを作ったのだが」
「……カカオ99%なんてよくもまあ見つけてきたよねぇ……まりんさん甘いのが好きだから今回はそんなもの使わせないけど。メニューはブラウニーとクッキーだよ。比較的簡単だからキミなら作れるでしょ」
「……ふむ、クッキーならまだレシピを知っているが、ブラウニーは生憎……」
「簡単だよ。レシピなら頭に入ってるから逐一説明していくけど、まあわからないところあったら訊いて」
「了解したッ!」


「……白雪はもちろんだが、狛枝先輩や秋月先輩もその年にしてはとても料理上手だな」
「そう?……それもそうか。ボクは割と長く自炊してるし、まりんさんは親の手伝いとかよくしてたみたいだからさあ……歪みなく天使だよね。ま、実はボク、お菓子作りは管轄外なんだけどね」
「自炊?」
「あれ、言ったことないっけ?ボクの両親、かなり前に事故──事故、っていうか……まあ事故のようなもので死んでるんだよね。それから親戚たらい回しで、宝くじ当たってから手続きだけしてもらって、それからマンションで一人暮らし。ま、寮に入っちゃったから最近はたまに掃除しに行くくらいだけど」
「……失礼した」
「別にいいよ、しおらしいキミとか気色悪いからその顔やめてくれる?それに両親は欠片程度の愛しかくれなかったし、親戚なんて言うまでもないし、それにまりんさんに会えたし?今までの人間関係に恵まれないって不幸は全てまりんさんに出会うって幸運の前兆だったんだって思えるくらいだからねぇ。ていうか、早く手動かしてくれる?生地できた?」
「この程度で良いだろうか」
「うん、上出来。じゃあ、絞り袋にいれて」
「……生クリームのあれか」
「そう。絞り出すとよく見る形のクッキーになるよ」
「ああ……ケーキ屋などでよく見るな。なるほど、こうしているのか」
「で、まりんさんが好きだからイチゴジャムを載せます」
「ああ、白雪もそれを好んでいる」
「じゃあそれで決定ね」
「……よし、全部入ったぞ」
「じゃあ、金具つけて……絞るのする?」
「どのようにしたら良いだろうか」
「貸して。……こうして、丸く……こんな感じ?」
「……なるほど、コツが要りそうだ」
「まあキミならすぐマスターできる気がしなくもないけど……まあいいや、じゃあそこの型にオーブンシートひいて。でブラウニーの生地流し込んで形整えてくれる?こっちやるから」
「型、とは……この四角のものでいいのか?」
「そう、それ」
「……というか、今更ながらに質問をしても良いだろうか」
「なに?」
「何故僕を誘ったのか、と思って。一人で出来ないなどということはないのだろう?見る限りかなり手際が良いし、自分の作業をしながらも僕に的確に指示を送る。むしろ自分のペースを乱されはしないか?」
「それは……、キミになら、ペースを乱されてもいいと思うから、かな」
「そういう気味の悪い冗談はやめたまえッ!寒気がするッ!」
「ごめん。ボクも言ってて吐き気がした。もう冗談でもこういうこと言わないから安心して。……で、理由だっけ?特にないよ」
「……ないとは?」
「いやだから、言葉のまま。今回のこと、思い付いたはいいけどまりんさんのことを罪木さんに頼むのが癪だったから有栖川さんをあたっただけだしさあ……その時ふとキミの存在を思い出したから、キミを誘っただけ。まあキミなら気兼ねなく惚気話できるし」
「日向先輩にも気兼ねなく惚気話をしていないか?というか、僕は何も好き好んで聞いているわけではないぞッ!?」
「日向くんを誘うのも癪だったんだよね。それに日向くん最近妙に言い返してくるから惚気どころじゃなくなっちゃうし。あとキミが好き好んでないなんてわかってるよ、でもキミだって遠慮せず惚気るじゃない。おあいこだよ。……オーブン入れるよ」
「ああ──いや、僕は節度を持って「持ってないよね」……バレてしまっては仕方ない。ああ持っていないとも。同類とは言わずとも方向性が似ている狛枝先輩だからこそ話せることもある。ある種一番遠慮していない、とも言えるな──無論、白雪を除いての話だが」
「キミとボクって方向性だいぶ違わない?」
「まあ、僕と白雪はあなた達ほど二人の世界に生きてはいないが……だが、狛枝先輩にも日向先輩という友人がいるし、秋月先輩にも罪木先輩という友人がいるではないか」
「ボクは何かあれば躊躇いなく切り捨てられるもの。キミと違ってね」
「なるほど。まあ僕も、兄弟や不二咲くんを簡単に切り捨てられはしないが……白雪も、霧切くんや舞園くんを切り捨てられるとは到底思えないからな」
「だろうね、あの仲の良さを見る限りそうだと思うよ。でもまりんさんは、割と切り捨てられるタイプだからねぇ。だってまりんさん、ボクのことだぁいすきだもん」
「自分でそこまで言うかね?」
「事実だし言うでしょ常考」
「……狛枝先輩は愛に生きているのだな」
「うわっその言い方気持ち悪いよ委員長」
「狛枝先輩はつくづく失礼だなッ!」
「キミがキャラじゃないこと言うからだよ。あと、ボクはまりんさんを愛する為に生きてる。愛の為ではないよ。やっぱり染み付いた性根は変わらないね、ボクって希望のために生きてるのかも」
「希望。まるで苗木くんのようなことをいうのだな、狛枝先輩は」
「ああ、彼もそれらしいよね。前向きでさ、人に希望を与えられる人」
「……や、やけに高評価だな……」
「何その態度?ひょっとしてボクが苗木くんに好印象を抱いているとでも?」
「…………いや、」
「ボクにとってはもはやまりんさん以外の人間はほとんど全部同じ印象だよ。ただ絶望だけは大嫌いだけど、希望って括りに入るのはまりんさんだけ。不特定多数の人間がたとえば苗木くんのことを希望と呼んだとしても、ボクの希望はまりんさんだけなんだから無意味で無価値だよ。だから苗木くんに対してはそうだね、同じ才能を持ってるってだけの、ただの後輩かな」
「……たとえばそれなら、秋月先輩が絶望になってしまったらどうするんだ?」
「言ったじゃない、ボクの希望はまりんさんだけだって。まりんさんが誰の目にも明らかな絶望になったとしても、それでもボクにとってまりんさんは希望だよ。ボクの生きる意味、その全てだもの。キミは何のために生きてるの?」
「もちろん、白雪を愛する為だッ!そして、白雪に愛してもらう為だッ!」
「……なるほど」
「僕が白雪を愛することはもはや決定事項だ。揺るぎなく歪むことのない普遍的かつ永続的な真実だが、白雪からの愛情が─誤解のないように言うが、疑っているわけではないぞ。白雪からの愛情が、そうでない場合があるかもしれない。そんな事実あってはならないことだが、白雪は──何かあればきっと、僕を手放してしまえるだろうからな」
「……まあ、有栖川さんだからねぇ」
「僕が白雪の手を放すことはない。だから僕が白雪を失うことは絶対にないと断言できる。何故なら僕が白雪を愛していて、白雪も僕を愛してくれているからな。けれど、白雪もそうであるとは限らない。白雪はきっと、僕を“失う”ことができてしまう。──だからこそ、僕はあの慈悲深く謙虚で献身的な、まさに巫女然とした白雪が、手放したくないと思うほど僕を愛してくれればいいと思っている。──仮定でさえ口にし難い、有り得ないことだが、もしも僕が白雪の手を放してしまったその時に、白雪が子供のように泣いて、縋って、行かないでと恥も外聞もなく叫んでくれるように。そうなるように、そうなる為に……生きているのだ、僕は」
「……やっぱ方向性似てるかも」
「ハッハッハッ、まあ細部は異なるが」
「まあボクの方は、既にまりんさんがボクの手を放すなんて有り得ないことなんだけどね」
「秋月先輩も、人畜無害そうな顔をなさっているが……十分に危ない人間だと最近思うようになった」
「そういうところも可愛いじゃない。それに人畜無害なのは間違いじゃないよ?ボクが絡まなければね。そうだね、たとえば……ううん、これを超高校級の風紀委員であるキミに言っていい話なのか悩みどころだけどさ……たとえばボクが強姦されたとするじゃない」
「有り得ない話だな」
「まあそうなんだけど、キミのさっきの話よろしく、現実では起こり得るはずもないもしもの話だよ。で、そうなったとして。まりんさん、どうすると思う?」
「……警察に通報する」
「そんなことすると思うの?まりんさんが」
「いや、一般論を述べたまでだ。生憎だが、皆目検討もつかない。そもそも例えが万に一つも有り得ないことだからか想像もできん」
「……あー、その点は申し訳ないね。で、正解はね。強姦魔を始末する、だよ」
「……始末、とは、つまり」
「殺人か社会的抹殺かはわからないけどね。でもきっと限りなく正解に近いはずだよ。まりんさんボクのこと大好きだからね」
「………まあ、わからないでもない。僕も白雪がそんなことになったら、何をしてしまうか。風紀委員と名を冠する者として最低の行為だったとしても、そればかりは許せないからな」
「キミの場合心狭すぎるって」
「その発言は完全にブーメランだな」
「ごもっともで。まー好きなんだから仕方ないね。っと、そろそろクッキーの方は良いかな。ミトンとって」
「これか?」
「そうそれ」
「……ふむ、なかなか綺麗に焼けているな」
「味見する?まだだいぶ熱いから粗熱とってからだけど」
「そうだな」
「ブラウニーもこの分じゃあと十分くらいかな」
「ふむ、楽しみだ」
「……焼けるのが?」
「いや、渡した時の白雪の顔が、だ」
「だと思ったよ。喜んでくれるといいね」
「…………」
「なにさ」
「狛枝先輩がそういうことを仰ると、明日は槍でも降るのかと邪推してしまうな」
「あはっ、キミってホント失礼!」
「……僕がこんなことを言うのは、……狛枝先輩にだけだ」
「うわキモい」
「……先程の仕返しのつもりだったが、なるほどこれは言う方もダメージが……すまないがダイスはあるかね」
「自動成功。1D100でSANチェックどうぞ」
「やめたまえッ!悪夢を思い出すッ!」
「有栖川さんのPCが死んだこと?彼女割と死ぬじゃない」
「それは違うッ!僕が思い出したのは……」
「わかってるよ、ボク達がセルフ発狂した時でしょ?でもどうせあの時は有栖川さん死ぬと思ってたよ。HPはギリギリでいつもヒーラーをしてくれるまりんさんが応急手当にも医療にも振ってなかったし、ボクも有栖川さんも振ってない。で、回避にも振ってないし目の前には複数の敵。そのままいけば邪神が降臨しただろうからどちらにせよSAN値が最初からクライマックスだった有栖川さんは身体か精神かのいずれかがグチャってたね」
「そ、それでも、僕は……僕はッ!白雪が死ぬというのならッ!この手で、と……ッ!」
「ほーんとキミって危ないヒトだよね。有栖川さんもまさかキミがこんなに頭おかしいとは思ってないだろうよ。噂によるとGPSつけてるんだって?」
「なんのことかね?」
「深く追求はしないけど、ほどほどにしときなよ」
「狛枝先輩こそ」
「ボクは後ろ暗いことなんてなぁんにもないけど?」
「……先日この学園付近で事故があったそうだが、」
「それが何か?」
「被害者は全治数カ月の大怪我、後遺症も遺るようだが……その人物は秋月先輩の通っていた中学出身、かつ同じクラスだったらしい」
「へえ、可哀想にね」
「いじめをしていたことがある、と風の噂で流れてきたのだが」
「ああそうなの?ボクにはまったく関係ないことだね。もしその当時いじめられてたのがまりんさんだったりしたら、それはとても幸運なことかもしれないけどね?」
「……便利な幸運だな」
「そう?そんなことはないけど。規模は毎回違えどオートで対価のようなものを払う必要がある上に任意では発動してくれないからねぇ」
「狛枝先輩は才能に愛されているのか嫌われているのか微妙なところだな……。僕なんかでは幸運の代償に訪れるものが恐ろしくてかなわないだろう」
「別に、怖くないわけじゃないよ」
「む?」
「怖くないわけじゃない。ボクの幸運の弊害はどこにだって現れるもの。まあボクが怪我したりなんらかの面倒に巻き込まれたりするなら納得できるけどね、それがまりんさんに及ぶことも、あるかもしれないんだよ。……ボクがボクの弊害で怪我したり死んだりした人間を何人見てきたと思ってるのさ」
「……秋月先輩にそれが及んだことはあるのかね」
「ないの」
「ないのか」
「ただの一度もね。不思議だよねえ、日向くんなんて二度ほど事故に遭いかけてるのに」
「なんと不憫な……」
「不憫かな?ていうかボクってさあ、日向くんが事故に遭うことを不幸なことだって思ってるんだなーってちょっと自分でも驚いたんだよね」
「……そこで初めて自覚するというのは、果たして友人としてどうなんだろうか……」
「いや、そこはどうでも良いんだよね」
「しかもどうでも良いのか……」
「まあ今論ずるべき点じゃないしね。……でさあ、仮にキミに、ボクの幸運って才能が備わってたとするじゃない?」
「……ふむ?」
「今まで自分の幸運の弊害に、たくさんの人が死んできたとする」
「ああ、」
「それを踏まえて──キミは有栖川さんと恋人になることを、ほんの少しでも躊躇う?」
「……ほんの少しでも、と言うのなら、そうだな。躊躇うだろう。白雪が自分のせいで死んでしまうかもしれないのだからな……」
「だよね。……まあ当のボクはまりんさんに出会ったその日はきっと一時的狂気状態だったみたいで、一瞬も躊躇わず手篭めにしちゃったんだけどさ」
「それもそれでどうかと思うが……まあ僕としても、たとえそうだったとして、諦めるなんてことはできないだろうな」
「結局そこに行き着くでしょ?」
「うむ、何がどうあっても、手放す気などさらさらないし手に入れるために力は惜しまない」
「だから幸運の代償が怖いとかキミも言ってらんないって。ボクはもう最近はまりんさんのことでボクが不安に思う必要はないって思うようになったからさあ──あ、ブラウニー、もういいかな」
「そうだろうな。別次元に至るまで自分だけが唯一だと仰っていたあたりで薄々そうではないかと思っていた。──いい塩梅だな」
「粗熱とったらラッピングだよ石丸くん」
「そこまでするのかね」
「クッッソ苦いトリュフ食べさせたんでしょ?ならそこまでしなよ」
「……一理ある」
「……で、キミのよこしまな純情をたっぷり溶かし込んだトリュフを食べて、彼女はどんな反応をしてくれたの」
「僕が望んだままだが」
「じゃあやっぱり、『仕方ないわね』ってあえかに苦笑したわけだ。態とらしくもなんともないキミの涙を綺麗な指先で拭いながら?」
「まったくその通りだな。狛枝先輩は「エスパーじゃないよ」……そのようだ」
「ああ、それと、薄紫のラッピング袋と赤いリボンを用意したわけだけど……キミの分はそれでいい?」
「十全だ」
「って言うと思った」
「狛枝先輩の方は青に緑かね」
「そうだね」
「わかりやすいな」
「キミに言われたくないよ」
「……白雪は喜んでくれるだろうか」
「有栖川さんならキミからもらったものならなんだって喜ぶと思うけど」
「そうだな!」
「即答にも程があると思わない?」
「いいや、まったく」
「……まあいいけどさ。拙さを演出するならラッピングで失敗でもするんだね」
「意外と協力的だな」
「微塵も可愛くないけど一応後輩だからねぇ」
「………可愛くない、とは言うが……」
「何?」
「狛枝先輩が可愛いと思うのは世界でただ一人なのではないのか」
「よくわかったね。ま、可愛い、と思うだけなら将来的に増えそうだけど」
「ん?」
「まりんさんとボクの子供ならきっと可愛いと思えるはず」
「……まず、お二人に子供ができるのか、という問題を指摘すべきかね?」
「あれ?」
「え、」
「(知らないんだ)……にんげんのちからってすげー、だよ」
「そういう問題ではないだろうッ!」
「そういう問題だよ。ほら、ボクって幸運だからさあ」
「さすがにそればかりは幸運でどうにかなる問題ではないのではないか!?」
「いやいやボクの幸運なめないでよ。ボクとまりんさんの間に子供をつくるくらいわけないって。できっこないをやらなくちゃ」
「で、できるわけがないッ……い、いや、僕がおかしいのか?そ、そんな、まさか……僕は正論を言っているはずだッ!!」
「(なにこれ超おもしろい)」

──それから数年後、本当に産まれた二人の子供を見た彼が「どういうことだ説明したまえ苗木くんッ!」と、何の関係もない苗木を問い質すのは、また別の話。







 「Sakusou」あさかさまから頂きました!

 もうもうもうほんっとにいつメンだいすき……(*ノノ)
 なんでもない日おめでとう! とばかりに唐突に賜ったスペシャルギフトに蕗は一時的狂喜(誤変換に非ず)に陥っております。お返しは急ぎさせて頂きますゆえ!

 いやー…このテンポの良さ。大爆笑しました。そしてさりげなく狛枝さんの「できっこないをやらなくちゃ」にツボるふき。唐突なサンボマスター。わたしもすきです
 ヤンデレの集い第二弾ですが彼らだんだん仲良くなってきてますよね?(笑)でも決して彼らの関係性は「友人」では括られないんですよね。そんな感じです。巫女まりはおとだちなかよし! って感じなんですけどこの旦那さまたちはなんというかこう……うーん、同業者ギルドの顔馴染み、然としたのうっすいのに濃ゆい連帯感を感じます。
 
 相方(もう臆面もなくこう呼んでしまおう)ほんとに有難うございました……! すきです! ふきです!!

***


 ふと思いついたのでのっけておきたいサイドストーリー。果たして狛枝さんはどのようにして有栖川さんの全面協力を取り付けたのか。
 友情出演:まりんさん(当然の如く)



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