no title
2014.12.01 Mon 01:12
トロイア達には各々に正義と呼べるものがあって、しかしそれは信念ではない。彼らは概念として世界を創り、見る人によって異なる形として現れるべきもので在りながら、世界の深淵を守護し続けている。どのトロイアも生と死の両方をその身に宿してて、彼らは己が死んだ場所からその生の至るところまでを見通してる。彼等が体験したのはあくまで「自我の死」であり、消滅ではなかった。それは常に彼等の傍らにその亡骸が横たわっているということ。それは生きたことを尚も忘れまいとしているということ。忘れてはいけない状況に立たされ続けているということ。だから彼等はワームを産み出した。記憶媒体として。
何故記憶をまともに保てない状態だのにそこまでして忘れまいとするかといえば、彼等が死ぬと同時に完成させたものがあったから。それが、彼等が"正義”と呼ぶもの。使命とは別に、彼等が護ろうとするもの。
だからこそ、深淵へ至ろうとする者へ、Q.0という"生命”を侵そうとする者へ彼等が示すのは、どこまでもぶれない視線なんだよ。こんな深みに堕ちても尚。
そうなると彼等に本気で勝とうとした時、その戦闘は凄惨極まりないものになるんだよね。ダイバーにとっても譲れない。どんな手を使おうとも「Q.0という謎」を暴かなければならないから。精神戦なのに命を懸けるのは何故かと問われれば、それが答。