03
そんなある日、ニノデレラの家に
おしろからしょうたいじょうがとどきました。
王子様が、ぶとうかいをひらくというのです。
「ねぇ、王子様って、独身かしらね」
「やだ、私、何着ていこうかしら〜」
ままははとあねたちがうかれているのをしりめに
ニノデレラは、ほーっ…とためいきをつきました。
これで、すくなくともぶとうかいの夜は
ひさしぶりにひとりでゆっくりねむれる…
「はー、さっさと出かけてくんねーかな」
ニノデレラは、
たまにはひとりでへやにひきこもって
すきなだけDSで遊びたかったのです。
ぶとうかいの日。
ニノデレラが、ままははたちをみおくり
ホッとひといきをついたところでドアをしめようとすると
そこへとつぜん、スッ…とほそい足首がさしこまれました。
「あぁっ!?なんだよ、誰!?」
ニノデレラが、ドアをあけてみると、そこには
かわいらしいみどりのポンチョをはおった
黒目がちなおばあさんが立っておりました。
「こんにちは、魔法使いでーす!くふふっ」
「あっ、けっこうです。うちは間に合ってるんで…」
「ちょーっと!なんで閉めようとすんの!?せっかく来てあげたのに」
ニノデレラがドアをしめようとしても
まほうつかいは、ものすごい力で、こじあけようとしてくるのでした。
*もどる | すすむ#
もくじ