糖分1000%


激甘
静流様へ 6300Hit記念



「イタチ、大好きだよっ!」


いつも私はイタチに『大好き』って言う。だって本当のことだもの、言わなきゃ伝わらないでしょう?


「…少し黙っていてくれないか。」
「えっ…なんで?」
「…言わなきゃ分からんのか?」
「言われても分かんない!」
「じゃぁ聞くな」


イタチに冷たいことをぴしゃりと言い放たれて項垂れる○○の後ろでは、イタチが赤い顔を見られまいと片手で覆っている。それを知らない○○は、一体何事かと彼の前に回り込んだ。


「なっ…、お前」
「…イタチ、顔赤いよ?」
「気のせいだ。」
「熱あるんじゃない?」


そう言って○○は自分の額とイタチの額を合わせて熱を測る。たったそれだけの行為でもイタチの顔は更に火照り、その体温は上昇した。実のところ彼はウブなのである。


「あ…やっぱり熱あるみたい。」
「違う、」
「違くない、熱あるよ…顔も赤いし。風邪なんじゃないの?」
「…風邪じゃない。」
「じゃぁなんなのよ。」


訳が分からず不思議そうな顔をする○○を見て、イタチは再度溜め息をつく。本当のことを言ったら馬鹿にされそうだけれど、曖昧なことを言ったら余計に怪しまれ誤解されてしまう。そうだとしたら、もう正直に言うしかない。


「これは…だな…○○が、か、可愛い…から…」


なんとかかんとか恥をしのぎ喉から声を絞り出して本当のことを言うと、彼女は目を点にしてイタチを見つめている。どうやら彼の口から出た答えは予想外だったようだ。


「それ、ほんと…?」
「嘘でこんなこと言うわけないだろう。」
「嬉しい!」


○○は喜んでイタチに抱き付く。結局、正直に言ったのは正しい選択だったようで、イタチは彼女を抱き締め返しながら微笑んだ。

一体、こんなに幸せでいいのだろうか。


1000

(なによりも甘い恋。)


2009.2/14
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thank you!! :)



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