愛に満ちた牢獄
※微裏
朔様へ 10400Hit記念
私は、毎夜のように私へ向かって不適な笑みを振り撒くあなたに寒気がしていた。
「んんっ、ん、」
「我慢する必要などないだろう?もっと鳴いたらどうだ。」
「や、あっ」
薄暗い密室で、いつもあなたは私を犯す。「犯す」と言うよりは、「もてあそぶ」とか「いじる」等と言う言葉の方が正しいのかもしれないけれど、そこに性が絡み付いている限りはやはり「犯す」なのだろう。私は嫌と言うほど休みなく与えられている快感のせいで既にぼんやりしてきた脳でそんなくだらないことを考えていた。
私の秘部には卑猥な玩具がこれでもかと言うくらいに深くまで突き刺さっており、これまたとびきり卑猥な音を立てて動いている。
「やめ、て」
「感じているくせに何を言う、本当はやめてほしくなどないんだろう?」
ぐちゅっ、
彼は私の秘部に突き刺さる玩具を抜き差ししては胸の頂にある桃色の突起に舌を這わした。その行為に私の身体は素直に反応し、びくんと跳ねる。
「○○、俺にどうしてほしいんだ。」
「…イタチ、」
甘えた目で訴えては見るものの、やはり彼は言葉を望んでいるらしい。私は恥を忍んで「いつもの」台詞を彼に言う。
「イタチのもので…私をいかせてほしい…」
「…上出来だ。」
彼は満足そうに微笑むと私から玩具を抜き取り、代わりに熱く太い自身を挿入した。ぎちぎちと押し入ってくる其れを全て飲み込んだかと思った瞬間、彼は突然律動を開始する。
「あっ!あぁん、ふ、ぅ、」
「…っ…やばい、」
ずちゅっ、ずちゅっ、と卑猥な水音を立てながら2人は絶頂へと向かう。イタチは腰を振るスピードを早め、より一層奥へと打ち付けた。その瞬間、○○も甲高い声を響かせながら果てる。
「…っ…○○、」
「な、に…」
「愛してる」
「…私もよ、イタチ。」
息を切らしながら、彼は私の頭を撫でつけた。いつもより優しく深く施された口付けに酔いしれながらも、深い眠りに落ちてゆく。
このあやふやな関係の中で、『愛してる』と言う言葉だけが私の心を捕らえて離さなかった。
愛に満ちた牢獄(それは酷くもどかしく、苦しいもの)
2009.3/4
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