ある日の昼下がり、私はデイダラと部屋に2人きり。ベッドの上でうとうとしている彼にほほを寄せて、私もこのまま眠ってしまおうか、そんなことを思ったときだった。彼の右手が突然私の腰を抱いたのは。

「で、デイっ」

こんな風に色っぽいこと、普段のデイダラなら絶対にしない。慌てて抵抗しようとした瞬間に舌を絡ませられて指先から抜けていく力。ぴちゃぴちゃと明らかにいやらしい音を立ててディープキスは続く。デイダラは私とキスをしながら身体を起こし、私に馬乗りになって両手を上に上げる。両手の自由を奪われてどうしたら良いかもわからず、私はされるがままだ。彼の硬くなった男根が腹部に当たっているのが分かる。

「…ヒメ、」
「な、に、」
「えっち…したくなったんだな、うん、」
「それくらいわかるよ、」

私の言葉を聞いて、デイダラはどこか満足そうに私の服を捲り上げた。たまたま、今日の下着は彼が私にプレゼントしてくれたピンクのレース。それを見た彼は気をよくしたようで、突然私の身体を抱き締める。呼吸がしづらい。

「デイダラ」
「好きなんだ、ヒメ」
「うん、」
「ほんとにほんとに好きなんだ…!うん!」
「私も…大好きだよ。」

だからもう我慢できないんだ、そう呟いて彼は私をまたベッドに押し倒す。その瞬間下半身へと伸ばされた手が、私の蜜口へと直に触れた。

「はぁっ、」

今日のデイダラは本当にどうかしている。いつもは真っ赤な顔していちいち私に確認しながらゆっくりえっちするのに、今日はまるで正反対だ。獣のように性急に私の身体を求めている、でもそれが不思議と嬉しくて、私は喘ぎながら櫛でとかすように彼の髪へ指を滑らせた。

「ヒメ…濡れてるんだな、うん。」
「デイダラだからだよ。」

それでも、私からのストレートな台詞に顔を赤く染めるデイダラは可愛い。彼はうつむきながら私の蜜口へ指を突き立てる。壁を擦るようにうごめくそれはあっという間に私から余裕を奪っていった。気付けばいつの間にか全裸な私の両足を大きく開いて、彼はそこに顔を沈める。

「や、やだぁっ、」
「こうしないとヒメが痛い思いするから、」
「でも、」
「…早く挿れたいんだな、うん」

そんなこと言われたら、もうなにも言えない。長期任務から帰ってきたあと、えっちしたいなんて一言も言ってなかったのに、デイダラは本当はそんなに私とえっちしたかったんだ。だからこんなに焦っているような愛撫なんだ。
私は、私の蜜口を舐め上げている彼の肩を押し止める。

「もう挿れていいよ。」
「え、」
「私も、早くデイダラが欲しい…かも、」

ぐ、っと感じた圧迫感、状況整理する前に触れ合った私たちの下半身、挿入された太い熱。キスをせがもうとデイダラの首へ腕を回そうとした瞬間、彼はニヤリと笑って腰を強く打ち付けた。

「あ、気持ち、良い、っ」
「デイダラ、ぁ」

激しい律動に訳がわからなくなりそうになっていたとき、彼が私のクリトリスを右手の親指の腹でぐり、と擦り上げる。力ない喘ぎ声を口端から漏らしながら弱々しく抵抗する私に彼は言った、

「なぁ…ヒメ、」


此処がイイんだろ?



2013/06/05
朱々

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